昨日のへこんだ気持ちと二日酔いの辛さをひきずったまま、朝の新幹線に乗る。
新大阪で新幹線を降り、梅田の地下街をとぼとぼと歩いてみる。
昼食時になったので、駅前第1ビルの地下にあったお好み焼き屋に入り、食事する。
駅前ビルというのはオフィス街に近いので、昼食をとりにくるお客というのはたいていサラリーマンが多いんだけど、この日は土曜日で仕事納め後ということもあり、その店には僕1人の他には客がなく、店のオヤジさんが1人で店番していた。
そのオヤジさんがお好み焼きを焼いてくれて、自分がそれを食べていると、することがなく所在なげにしていたオヤジさんが、
「お客さんは、社会人でっか」
と話しかけてきた。「はい」と答えると、
「今年で25歳ぐらいになりはりますのか」
「いえ、28です」
「男の盛りっちゅうのは、40歳ですわ。女の盛りは20歳ぐらいやけど、男は先が長い。まだまだこれからやけど、それだけに、若い時分は、しんどいわな。特に今の時代はなんでもありで、訳わからんようになって、余計に今の若い人らはしんどいと思うけど、まあ、気力がもつかどうかでしょうな」
自分の今の心のうちを見透かされたかのような語り口に思わずはっとしたんだけど、確かに言うとおりかもな~と思ったね。若い頃は、いろいろ悩むのが当たり前ってことか。いろいろ悩んで、気力を失わずに試行錯誤していけば、40歳ごろになるとイイ感じの男になれるのかなあということなんだろう。そう思うと、少しだけ気が楽になったような気がした。