THOUGHTS & URLS: 斎王の足跡をたどって・・・

金曜日に休みが取れたので、かねてから行ってみたかった三重の斎宮に行ってきました。
斎宮とは、天皇の皇女の中から占いによって選ばれた未婚の女性が、天皇に代わって伊勢神宮の祀りを行うために斎王となって伊勢に派遣される、その斎王の住む宮殿のこと。
伊勢神宮の近くに宮殿を作ってそこに住み、行事の際にはそこから神宮に赴いて儀式をしていたそうな。
天武天皇の皇女、大来皇女(大伯皇女)も斎王になっているし、十市皇女も伊勢参詣の折、そこを訪れたのかもしれないということで、かねてから興味があったのだった。
朝6時半、東京を出発。
ホントは6時には出たかったんだけど、前日の飲みが激しすぎて気持ち悪くて動けんかった・・・ヽ(;´Д`)ノ
這うようにしてソアラを引っ張り出し、東名の入り口の手前で給油&洗車し、用賀から東名に乗った。
東名高速を名古屋で降り、そのまま東名阪自動車道、亀山から伊勢道で伊勢まで下り、そこから国道を松坂方面に15分ほど走ると、斎宮歴史博物館の案内標識が見える。
博物館に着いたのは午後2時過ぎ。広い。広すぎる・・・
The Saiku Historical Museum
The Saiku Historical Museum
中に入る前に、周りの庭園をしばし散策する。奈良時代の古道や大溝をイメージした庭園だが、歩ききるのにけっこう時間がかかる。
中に入り、入館料を払うと、展示室2室と映像展示室がある。
博物館自体は研究所も兼ねているようで、一般のお客が立ち入ることのできる展示室の他に研究者用の研究室などもあり、建物全体に占める割合としては展示室はごくわずかな空間でしかないんだけど、それでも中の展示を全部見て回るのはけっこう時間がかかるほどのボリューム。
斎宮で使用されていた土器や什器、祭祀品の模型のほかに、斎王や女官の等身大の人形や斎王が乗せられていた輿の模型などが展示されており、それぞれについて説明が加えられている。そのほかにも、ゲームを使って斎王の様子を理解するコーナーや、マジックビジョンとよばれるホログラフ画像を使って斎王が伊勢神宮で参拝する様子を映し出したものなどがあり、学問に縁のない一般人でも十分楽しめるようなギミックが施されている。このマジックビジョンはなかなかのもので、縦1メートル、横3メートル、奥行き2メートルほどの箱型の画面の中に伊勢神宮内宮の模型が作られていて、斎王が女官たちを従えてしずしずと参道を進み、神殿の前に額ずく様子が立体映像で映し出される。
映像展示室のほうは、約30分に1回の割合で、2本立てで映画のようなものが上映される。フィルム映像と立体画像を巧みに組み合わせ、伊勢の風景や華やかな王朝絵巻を描き出しながら、斎王制度の成立から、斎王に選ばれた皇女たちの喜び悲しみを三面マルチスクリーンいっぱいに訴えかけている。
映像展示を見終わって、展示室の展示をひととおり堪能すると、5時の閉館時間がやってきた。あっという間だったが、とても内容が濃くて、楽しむことができた。
博物館を出て近くの斎王の森にクルマを置き、森の中を散策してみる。
森の中はちょっとした公園のように整備されており、石碑や鳥居などがあって神社として祭られているようだった。
The Saio Forest
The Saio Forest
The Saio Forest
日がすっかり暮れたので、国道を通って松坂を抜け、予約してあった津のビジネスホテルにチェックイン。
夕食を取れるところを探そうと思って市街をあちこち歩き回ってみたんだけど、こういう地方都市は夜が早くて、どこも閉まっていた。
たまたま見つけたアメリカンスタイルのバーに入り、そこで酒でも飲みながら飯を食うことにした。
25歳ぐらいの女の子が1人でカウンターに立っており、お客は自分以外に誰もいなかった。
バドワイザーを注文したんだけど、その子、いきなりシェーカーを振り始めたので何を作っているの?と訊いたら、バラライカだと;
そんなお茶目なお姉さんだったけど、バドワイザーのボトルをちゃんとグラスに空けてくれて、そのグラスを出してくれた。
しばらくして、もう1人、同じぐらいの年代の女の子が出勤してきて、カウンターに2人立つようになった。
後から来た女の子はけっこうしゃべり好きらしく、話しかけてきた。こちらも連れがいないのでその子と話をし始めると、最初からいた女の子も話に加わってきて、3人ですっかり打ち解けた雰囲気になった。
後から来た女の子は伊勢出身で、津の短大を出てずっと津市内に居ついてしまったとのこと。
もう一人の子は南勢町の出身。
その子たちの話によると、津と伊勢では文化圏が違うらしく、どちらかというと名古屋・東海寄りの津に比べ、伊勢は完全に関西文化圏とのこと。伊勢出身の子もバリバリの関西アクセントだったし、伊勢から津に出てきたとき、方言でかなり違和感を感じたそうな。
水のきれいな伊勢から津に出てきて一人暮らしを始めたら、いきなり水あたりしたとか。
水あたりってホントにあるんだなー・・・漏れは東京に出てきても水で苦労したことはないんだけど・・・まあ淀川の汚い水に慣れてたから、あんまり違和感なかったのかも(爆)


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