Blog

  • NOKIA7600

    今更?という気がしないでもないが、NOKIA7600である。
    Vodafoneから出ているV702NK(NOKIA6630)は確かに優れたスマートフォンなのだが、いかんせんVodafoneバージョンということで、いろいろと機能制限がある上、キャリアから出しているということもあってUIが中途半端に日本ローカライズされているところがある。
    NOKIA7600は、以前シンガポールで買ったNOKIA6610iに似たUIを持っていて、かねてから心惹かれるものがあったのだが、NOKIA7600はVodafoneで売っている電話機ではないので、そこにVodafoneのSIMを挿しても、使えるのは音声通話とSMS(ショートメッセージサービス)、Email機能(SMTP・POPサーバに直接アクセスして通常のEメールを携帯から送受信する機能)だけで、Vodafoneから売られている電話機で使えるVodafone Live!やMMS(マルチメディアメッセージサービス)は、NOKIA7600では使えないとされてきた。Vodafone Live!はともかく、MMSが使えないというのは、メル友がほとんどドコモかAUユーザーの僕としては、非常に不便このうえないものだった。日本では、異キャリアへSMSを送信することができず、メッセージ送信にはMMS機能を使う必要があるからである。
    ところが、NOKIA7600でもVodafoneのMMS機能が使えることが判明した上に、その手順まで草の根レベルで次第に明らかにされつつあるのを知った。MMSが使えるのなら何も問題はない。気がつくと八重洲地下街のノキアショップに足を運んでおり、受付に立っていたキレイな中国人のお姉さんの笑顔に魅せられた僕は一も二もなくサクッとゲットしてきた。
    NOKIA7600は、キャリアが売っている携帯電話ではないので、USIMカードを発行しているキャリアであればどこのものでも使用可能である。日本のキャリアならVodafoneはもとより、ドコモのFOMAでも使用できる(ただし通話とSMSのみ。GPRSデータ通信は不可。Vodafoneなら可)。実は僕がSIMフリーの携帯電話を欲しかったもう一つの理由は、去年香港で買ったSmarToneのプリペイドSIMの有効期限が近づいているので、電話番号を維持するためにリチャージをしたいのだが、リチャージに必要なパスワードの設定を現地でしてくるのを忘れたので、SIMフリーの携帯電話があればそこにプリペイドSIMを入れてパスワード設定ができるから、ということがあった。
    さっそく、SmarToneのSIMカードを入れて、スイッチON。電話機の画面に「Vodafone JP」と表示された。この「Vodafone JP」とは、香港のSmarToneのキャリアが日本のVodafone網にローミングインしていることを意味している。通常、他網にローミングすると、GSM電話機の画面に表示されるキャリア表示は上段にローミングイン先のキャリア名(この場合「Vodafone JP」)、下段に小さい文字でSIMカードのキャリア名(この場合「SmarTone」)が表示されるのが普通であるが、NOKIA7600の場合、ローミングイン先のキャリア名である「Vodafone JP」しか表示されないようだ。これではどのキャリアから課金されるのか迷いそうだ。
    しばらくすると、NOKIA7600宛にSMSが届いた。SmarToneからのメッセージで、ローミングアウト先からの電話のかけ方が書かれている。ためしにVodafoneの携帯と通話試験をしてみると、ちゃんと問題なく通話ができた。
    次に、SmarToneのプリペイドSIMカードをNOKIA7600から抜き、VodafoneのUSIMカードを挿してから、NOKIA7600の電源をONしてみる。すると、さっきと同じように画面に「Vodafone JP」と表示され、Vodafoneの携帯として使えるようになった。
    ここで秘技あqwせdrftgyふじこlp;@:
    によりMMS、VFJP Web等の設定を行うと、これまでのVodafone携帯としてメール打ちまくり、Webアクセスしまくりが可能となった。

    #但しMy Vodafoneにはアクセスできないので、通話料金明細などを調べるにはもう一度V702NKのほうにUSIMカードを入れ替えて調べる必要がある。どうせならSmarToneみたくSMSリクエストができるようにして、結果もSMSで返してくれるようにしたらいいのに……せっかく世界標準のSMS機能がついてるんだから;
    ともあれ、UI的にはNOKIA7600がとても気に入っているので、しばらくはこれをメインに使って、V702NKはデジカメ専用機にでもしようかな。ま、V702NKはせっかくスマートフォン機能がついてるしPCとの連携も簡単にできるようになってるのだから、PDAの代わりとしても使えるかもしれない。そして、来週(笑)NOKIA6680が出たときにサクッと買い換えて、NOKIA7600にはSmarToneを常時挿しっぱなしにして使う、というのもアリかと。

    【関連サイト】

    NOKIA7600 (英語版)(日本語版
    NOKIA 統合スレッド シリーズ12
    「Nokia 7600」がボーダフォンから~VGSのラインアップが明らかに(ZDNet)
    ユニークな形の3G端末「Nokia 7600」、日本発売へ(ZDNet)
    モダンとエスニックの融合~デザイナーが語る「Nokia 7600」(ZDNet)
    Symbian Knowledgebase
    危険なパス ttp://www.interq.or.jp/blue/yasurk/702nk.txt

    Technoratiタグ: | | |

    (more…)

  • 702NK フォント入れ替え

    僕が今持っている携帯の1つであるVodafoneのV702NKなのだが、日本語のシステムフォントが大きすぎて不恰好だという声がよく聞かれ、システムフォントの入れ替えをする人が多い。
    V702NKはSymbian OS上で動くスマートフォンでもあるので、ネット上に転がっているSymbian用のシステムフォントをPC経由でV702NKに転送することにより簡単に入れ替えることができる。具体的な方法はtkhs氏の覚書や津邑公暁氏のPalm.RogueLife.org、ぐらとらいだー氏の俯瞰風景。などに詳しく書かれているが、要するに、gdrファイルというフォント用のファイルをNokia PC Suiteを使って端末に転送することになる。
    702NKで使われているシステムフォントには2種類あり、大きいほうのシステムフォント(JapanPlain16.gdr)は、画面下部のナビゲーションや待受画面上部のオペレータ名、メニュー、メール本文などに用いられる。それより小さい文字(JapanPlain12.gdr)のほうは、メニュー画面のアイコン下部の文字などに使われている。ネットなどから入手したgdrファイルをJapanPlain16.gdrまたはJapanPlain12.gdrというファイル名にリネームして、Nokia Phone Browser上のC:(フォンメモリ)またはE:(外部メモリカード)ドライブの直下にSystem\Fontsというディレクトリを作ってその下に転送し、端末を再起動すれば、システムフォントが置き換わるしくみである。
    津邑氏のサイトには、M+フォントや東雲フォントなどの非常に美しいフォントのgdrファイルが既にいくつか公開されているので、それをダウンロードすればそのまま使うことができる。が、自分で好きなフォントを組み合わせてgdrファイルを自作することも可能だ。
    僕は、昨年シンガポールで買ったNokia電話機のシステムフォント(MacのChicagoみたいなフォント)がちょっと気に入っていたので、702NKもそんな感じのフォントにしてみたいという気持ちがあった。そういうわけで、702NKにChicagoフォント(またはChicagoライクなフォント)を入れることに挑戦したのである。
    まず、必要なものを用意する。
    Symbian用のフォントファイルはgdrファイルなのだが、このgdrファイルは、ライセンス上、誰でも勝手に公開するということはできない。ネット上に広く流布しているファイルは、Adobe社の規格であるbdfフォーマットのフォントファイルが多い。従って、bdfファイルからgdrファイルに変換するツール(プリプロセッサ)が必要である。
    プリプロセッサとして、bdf2gdr.plというPerlスクリプトがフリーで公開されている。これと、NOKIA社が公開しているSymbian SDKの中に含まれているfnttran.exeとを使って、bdfからgdrファイルに変換するのである。
    Windows上でPerlスクリプトやfnttran.exeを動かすためには、もちろんPerlの実行環境が必要だ。これはActivePerlなどのフリーのものがインストールされていればよい。
    bdfファイルは、普段WindowsでおなじみのTrueTypeフォントから変換して作成することができる。そのためのツールはWFONTXとFontx2BDFだ。
    PC用の日本語フォントはShift-JISベースのことが多いのだが、Symbian OS上で動くフォントはすべてUNICODEに統一されているので、漢字コードをShift-JISからUNICODEに変換するマッピングテーブルが必要である。これは津邑氏のところで用意されている。
    また、Vodafoneの携帯電話に使われる絵文字を表示させるためには、絵文字記号用のフォントも用意しなければならない。これも津邑氏のところで用意されている。
    つまり、Windows上でgdrファイルを作成するのに必要なものは、

    1. bdf2gdr.pl津邑氏のサイトからダウンロード
    2. fnttran.exeが入っているSeries 60 SDKs for Symbian OSForum NOKIAからダウンロード(事前にユーザ登録要。英語)
    3. ActivePerlここからダウンロード(英語)
    4. WFONTXFontx2BDF
    5. UNICODE変換マッピングテーブル、絵文字記号用フォントSYMBOL12.HEXSYMBOL16.HEX津邑氏のサイトからダウンロード

    ということになる。さっそく用意して、Cドライブ直下にbdfというディレクトリを作り、WFONTX.*、WFONTXRC.H、bdf2gdr.pl、SYMBOL12.HEX、SYMBOL16.HEXをその中に入れた。Fontx2BDFを解凍してできたfontx2bdfという名前のファイルは、fontx2bdf.plにリネームしてbdfディレクトリ内に入れた。
    準備を整えたあと、いよいよ元となるフォントを入手する。どうせChicagoフォントを入れるなら、日本語のほうもMacライクにOsakaフォントなど入れてみようと思って、TrueTypeのChicagoフォントとOsakaフォントをネット上からダウンロードした。これらのフォントはコントロールパネルなどを使って「インストール」しておかなければならない。
    WFONTX.EXEをダブルクリックして開くと、インストールしてあるフォントのリストが画面左側に並んでいる。
    WFONTX画面
    その中から「Osaka-等幅」を選択する。そして画面右側のHeightに「15」Widthに「7」を入れる。FontX Nameは適当に「osaka」とでも入れておき、FontX Typeのところで「KANJI」にチェックを入れる。Save Nameには「osaka.mnf」と入れて、「NonStop!」ボタンをクリックすると、bdfフォルダ内に「osaka.mnf」ファイルができる。
    次に半角カナ用、英数字用のmnfファイルを作る。
    Font: Osaka-等幅
    Height: 15
    Width: 7
    FontX Name: osakar
    FontX Type: ANKにチェック
    Save Name: osakar.mnf
    として「NonStop!」ボタンをクリックすると、半角カナ用のosakar.mnfファイルができる。次にFontにChicagoを指定し、Height: 15、Width: 7、FontX Name: chicago、FontX Type: ANKにチェック、Save Name: chicago.mnfとして「NonStop!」ボタンをクリックし、英数字用のchicago.mnfファイルを作る。
    そのあと、fontx2bdf.plスクリプトを使って、mnfファイルをbdfファイルに変換する。MS-DOSプロンプト(コマンドプロンプト)を立ち上げ、


    C:\Documents and Settings\ahoaho>
    cd \bdf
    C:\bdf> perl fontx2bdf.pl osaka.mnf osaka.bdf
    C:\bdf> perl fontx2bdf.pl osakar.mnf osakar.bdf
    C:\bdf> perl fontx2bdf.pl -a chicago.mnf chicago.bdf ← オプション「-a」をつけるのを忘れないこと

    というコマンドを打つ。そうすると、bdfディレクトリ内に「osaka.bdf」「osakar.bdf」「chicago.bdf」の3つのbdfファイルができる。gdrファイルを作るためには、漢字用・半角カナ用・英数字用の3種類のbdfファイルが必要なのである。
    そしていよいよ、bdf2gdr.plの出番である。

    C:\bdf> perl bdf2gdr.pl -16 osaka.bdf osakar.bdf chicago.bdf

    と打つ。オプションの「-16」は、702NKのシステムフォント「JapanPlain16.gdr」を生成するためのものである。「JapanPlain12.gdr」を生成するためには、オプションに「-12」を指定する。引数は、順番に、漢字用bdfファイル名、半角カナ用bdfファイル名、英数字用bdfファイル名を指定する。
    そうすると、


    You’ve got unicode bdfs 3316.bdf and gd file `3316.gd’.
    The UID of the font is [215704575].

    Okay, now run
    ——————————————————————
    fnttran 3316.bdf 3316.gd JapanPlain16.gdr
    ——————————————————————
    and you will get `JapanPlain16.gdr’ font file. enjoy!

    という表示が出て終了する。この「3316」とか「215704575」とかいう数字はランダムに生成され、実行するたびごとに異なった値になる。この場合は、実行後、「3316.bdf」というファイルがbdfディレクトリ内にできているはずなので、

    C:\bdf> fnttran 3316.bdf 3316.gd JapanPlain16.gdr

    と打てば、JapanPlain16.gdrファイルが出来る。
    Windowsのデスクトップ上に「System」というフォルダを作成し、その中に「Fonts」というフォルダを作成してその中にこのJapanPlain16.gdrファイルを突っ込む。そして、NokiaSuiteを立ち上げ、702NKを接続してNokia Phone Browser上で電話機内の「C:」ディレクトリの直下に「System」フォルダごとドラッグしてから、電話機を再起動すると、ちゃんとシステムフォントが変わっていた。
    ただ、英数字の「M」とか「W」「m」などの幅の広い文字が、両端が切れていてちゃんと表示できない。WFONTXで指定したWidthのピクセル数の幅で各文字が切られてしまうので、幅の広い文字は両端が切られてしまうのだ。
    chicago.bdfファイルをテキストエディタで開いてみる。ここのサイトでBDFフォーマットの詳しい仕様の説明が書かれているので、これと見比べながら、「M」「W」などの幅広文字について個別に手作業で修正することもできるのだが、めんどくさい。
    しかたないので、自分でツールを使ってChicagoフォントをbdf化するのはあきらめ、既にChicagoフォントのbdf化されたものがネットに転がってないだろうかと、ネット上を探すことにした。
    すると、http://www.rockbox.org/fonts/に「xtal-14.bdf」というのがある。これがChicagoライクなので、これを頂戴し、さきのosaka.bdf、osakar.bdfと組み合わせて

    C:\bdf> perl bdf2gdr.pl -16 osaka.bdf osakar.bdf xtal-14.bdf

    で合成することにした。しかし、このように打つと

    !!! Error !!! BDF `xtal-14.bdf’ has invalid charset (fontspecific-1).

    というエラーが出る。どうやら「fontspecific」という言葉が悪さをしているらしい。ためしにxtal-14.bdfファイルをテキストエディタでのぞいてみると、
    CHARSET_REGISTRY “FontSpecific”
    という行があった。そこで最初に作ったchicago.bdfファイルで同じようなエントリを探してみると、
    CHARSET_REGISTRY “ISO8859”
    と書かれている。そこで、xtal-14.bdfファイルのFontSpecificという文字をISO8859に書き換えてもう一度bdf2gdr.plを走らせてみると、今度はちゃんと通った。
    こうしてできたシステムフォント。ちょっと海外携帯っぽくてカッコイイかも。
    スクリーンショット1 スクリーンショット2
    ちなみにJapanPlain12のほうは東雲12をそのまま使っている。
    ただし、こうしたフォントの入れ替え行為はNOKIA、Vodafoneのサポート外になるので、実行する場合はあくまで自己責任のもとで。

    Technoratiタグ: | |
  • WiFiざんまい

    もともと自作のデスクトップPCを持っているのだが、ベッドに寝そべりながらメール書きたい!とか、出先や出張先などでもメール読んだりブログ書いたりしたい!というワガママな欲望のため、去年の冬にIBM ThinkPad X40というノートPCを買って使っている。
    重さが約1.2kgと非常に軽いので、カバンの中に入れて持ち歩いてもそれほど負担にならないし、802.11a/b/g対応ワイヤレスLAN機能が標準装備なので、最大52MbpsでWiFi通信が可能である。
    家ではLinkSysWRT54GSというアクセスポイント付きブロードバンドルータを部屋の中に置いて、寝っ転がったままネットを楽しんでいる。また、NTT CommunicationsHOTSPOTのアカウントを取り、外出先のHOTSPOTアクセスポイントの近くでWiFi通信でネットにアクセスすることもできる。
    とはいっても、まだまだHOTSPOTのエリアは限られており、都内の駅の構内こそだいぶカバーされてきているものの、そもそもそんなところでゆっくり座ってノートパソコンを開いてネットなどやってる場合ではない。マクドナルドに行けばYahoo!BBのアクセスポイントが無料で使えるが、アクセスポイントのない店も多いし、そもそもマクドナルドなんかであまり長居することもない。羽田空港や関空なども、まだまだ無線LANが使えないところが多い。
    WiFiアクセスポイント情報を提供しているアメリカのJiWireというサイトによると、日本国内でのWiFiアクセスポイントは2,262箇所あるという(2005年2月19日現在)。これはアメリカの24,025箇所、イギリスの9,696箇所、ドイツの5,720箇所、フランスの3,232箇所に次いで世界第5位なのだそうだが、日本人はWiFiよりもケータイのほうが一般的だし、ケータイにPCをつないで定額データ通信もできるようになってきているのだから、わざわざWiFiのために設備を打つような事業者も少ないのかもしれない。
    しかし、どこに行けばアクセスポイントがあるのか。それを知りたいというニーズは非常に大きいはずだ。
    携帯電話からアクセスポイントを検索するサービスを提供している会社がある。トリプレットゲートでは、現在地から携帯電話でアクセスすることにより、その場所で提供されている無線LAN事業者の情報と、そのログイン情報をメール送信してくれ、それをPCに入力することによりWiFi接続できるというサービスを月額210円で提供している。さすがは携帯文化にどっぷりひたった日本文化をうまく融合させたサービスだと感心させられる。ちなみにこの会社の創業者は僕の大学時代の研究室の先輩である。
    アクセスポイントの検索サービスを提供しているところは、このJiWireやトリプレットゲートのほかに、以下のようなところがある。
    EZGoal Wi-Fi HOTSPOT
    Wi-Fi Hotspot List
    WiFi Free Spot
    東京ホットスポット情報館
    関西ホットスポット情報館

  • PayPalを使った米国への送金

    日本に居ながらアメリカに自分の銀行口座を作ったはいいが、そこに入金する方法をどうするか。自分でアメリカまで出向き、その銀行に現金を持って行って入金するという方法が一番確実だが、そんなこと現実的にやってられないという向きは、何らかの方法で日本からアメリカへ海外送金するほかない。

    海外送金の方法としては、銀行や郵便局の電信送金、マネーオーダー、銀行小切手などいろいろあるだろうが、どれも手数料が数千円単位かかるので、10000円程度の少額の送金はアホらしくてやってられない。

    そこで、Ayako Ambroseさんの運営するUS Life Handbookというサイトで紹介されていた方法として、PayPalを使った送金方法があった。

    PayPalは、アメリカではオンラインショッピングの決済方法としてすっかり普及していて、18歳以上であれば世界45ヶ国の誰でも自分のメールアドレス単位でアカウントを作ることができる。

    まず、自分のアカウントに対応するクレジットカードを登録する。自分のアカウントから他人のアカウントに資金を“送金”すれば、その登録されているクレジットカードで決済される。

    自分のアカウントにも、別のPayPalアカウントを持っている人からのクレジットカード決済またはPayPalアカウントに入っている資金の送付を受ければ、資金を“入金”することができる。

    アカウントに対応して、銀行口座を登録することができ、PayPalアカウントの資金残高を引き出して登録した銀行に入金することができる。その手数料は、アメリカの銀行へは無料、日本の銀行へは一律500円である。

    これを利用すれば、自分で2つPayPalアカウントを持てば、クレジットカードを利用して日本からアメリカの銀行に格安の手数料で送金することができる。

    まず、メールアドレスを2つとクレジットカードを2枚用意する。それぞれのメールアドレスを使って、PayPalアカウントを2個作成する。

    アカウントの種類はPremierかBusinessでなければならない。Personalアカウントだと、相手からのクレジットカードによる“送金”が受け取れないからだ。

    作成した2個のアカウントに、それぞれクレジットカードを1枚ずつ登録する。どちらかのアカウントに、送金したいアメリカの銀行口座を登録する。これで準備は完了。

    実際に送金する方法は、まず、銀行口座を登録していないほうのアカウントから、登録したほうのアカウントに向けて資金を“送金”する。

    登録したほうのアカウントに、資金が“入金”される。その資金を、登録した銀行口座へ“引き出し”する。
    数日後、登録した銀行口座に実際に入金される。

    後日、銀行口座を登録していないほうのアカウントに登録したクレジットカードから、“送金”した資金が決済され、請求される。

    というしくみである。

    PayPalアカウントへの“入金”の際、手数料が差し引かれる。手数料は“入金”額が3000USD以内の場合、“入金”額の2.9%+0.3USDになる。10万円ぐらいまでの送金なら、銀行の電信送金よりも安い手数料で日本から米国へ送金が可能ということになる。

    もう一つの利点(?)は、この方法を使えば、クレジットカードのショッピング枠を使って現金が引き出せることになるのだが、あまり派手にやるとカード会社に目をつけられてカード利用停止にされかねないので、やるなら「ご利用は計画的に」。

  • 新生銀行に口座開設

    前回、金融機関を選ぶ際は東京三菱銀行+Union Bank of Californiaが最適と書いた。しかし、東京三菱銀行はやはり日本の古典的な銀行の域を出ず、今一つ使い勝手の点でよろしくない。まあ決済用と割り切ってしまえば我慢もできるのだろうが、ATMでの入出金が24時間365日可能ではないというのは、僕のような勤め人には非常に不便だ。
    その点、シティバンク(シティバンク・エヌ・エイ銀行。アメリカのCITIBANKの日本法人)であれば、24時間365日ATMでの入出金が可能だ。しかし、いかんせん外銀ということで、いろいろな制限がある。まず、公共料金の自動引き落としが充実しておらず、電気・ガス・水道・電話料金やNHK受信料の口座引き落としには対応していない。これはシティバンクの責任ではないのかもしれないが、ユーザとしては使えないことには変わりがない。また、シティバンクの預金は、円預金・外貨預金含め、預金保険機構の保護が一切ないという問題もある。かといって、シティバンクはアメリカのCITIBANKとは全く別の会社という扱いなので、アメリカの銀行でもなく、アメリカのFDICの保護の対象からも外されている。つまり、シティバンクが万一破綻すれば、そこに預けている預金は全部、パーということだ。さらには、50万円以上(外貨預金にすれば20万円相当額でよいが)預金がないと口座維持手数料が月2100円取られてしまうし、100万円以上預金がないとシティバンク以外のATMでの操作に手数料が取られてしまう。富裕層には無問題だろうが、僕のような貧乏リーマンにとっては、いささか使い勝手がよろしくない。
    僕が社会人になった1998年当時は、日本の銀行の信用度は地に落ちていたし、グローバル・スタンダードが広く唱えられていたということもあって、上述のような不便があっても、アメリカ系の銀行ということで信用があり、かつ充実した外貨預金や先に述べた24時間365日ATMサービスなどの先進的なサービスに魅せられて、メインバンクとして利用していたのだが、今となってはUBOCをはじめとする純粋なアメリカの銀行口座が簡単に開けるようになったし、また日本国内の銀行業界も、信用度はともかくとして、少なくとも形だけはかなり再編成されて変わってきた。
    中途半端なアメリカ系銀行ではなく、純粋なアメリカの銀行で資産管理することができる今、日本国内のメインバンクとしてシティバンクにこだわる必要はなくなってきた。シティバンクのもつメリットを備え、かつデメリットをカバーした銀行というのはないものか。
    そこで注目したのが、新生銀行なのである。
    新生銀行はもとは日本長期信用銀行で、それが破綻して一旦国有化されたあと、アメリカのリップルウッドによって買収され、民間の銀行として再生したものである。その新生銀行にパワーフレックス口座というのがあり、そこに口座開設すれば円預金・外貨預金の口座が自動的に作られる。円預金口座は給与振込、公共料金の自動引き落としが可能となっている。
    口座開設はWeb上からメールオーダーの用紙を取り寄せ、それに必要事項を記入し、本人確認書類を2種類添付して郵送すればよい。印鑑かサインのどちらかを届け出ることができるので、印鑑というものを認証手段としてあまり信用していない僕は、サインを書いて送った。
    1週間ほどすると、スターターキットのようなものが自宅に届いた。取引方法が書かれたマニュアル、規約、キャッシュカードと、月一回送られるステートメントを綴じるホルダーが封入されている。
    新生銀行パワーフレックス口座
    シティバンクやUBOCと同様に、預金通帳というのはなく、月に一回、取引明細が書かれたステートメントが送られてくる形になっている。通帳だといちいち銀行まで記帳に行かなきゃいけなくて不便だし、もう今は通帳という形式は時代遅れなのかもしれない。
    キャッシュカードの暗証番号は、別便で郵送されてくる。その暗証番号は、テレフォンバンキング(新生パワーコール)を使って電話で変更可能である。
    キャッシュカードは、新生銀行のATMはもちろん、郵便局のATM、セブンイレブンの中にあるアイワイバンクのATMで入金・出金ともに可能。もちろん、24時間365日利用できる。そして何より嬉しいのが、預金残高にかかわらずこれらの操作の手数料が完全無料というところだ。
    ネットバンキングももちろん可能で、ネット経由での振り込み、預け替えなどが可能となっている。そして、振込手数料は他行宛であっても月5回までであれば無料なのだ。
    キャッシュカードのスキミング対策もバッチリだ。万一スキミングで被害に遭ったとしても、ある一定額(300万円ぐらいだったと思う)までは補償してくれるシステムをいち早く整えた。
    こうしてみると、シティバンク・エヌ・エイ銀行で可能だった先進的なサービス(ATM入出金24時間365日可能、外貨預金、ステートメントによるバランスシート管理、など)は、ことごとく新生銀行でも実現されていることがわかる。やはりアメリカ資本が入っている銀行の強みだろうか。しかも、シティバンクでは必要だった各種手数料が、新生銀行では一切無料というところが心憎い。
    新生銀行の唯一の弱点は、ネットでの海外送金ができないというところなのだが、これについては、東京三菱銀行なりの自分の口座に振り込んで(手数料無料)、そこから海外送金すれば無問題だ。少額の送金ならPaypalという方法もあるし。
    給与振込も公共料金の自動引き落としも全く制限なく指定できるし、ということは、新生銀行一行をメインバンクとしておけば、お財布代わりに使う決済口座としてはすべてのことがまかなえるということになる。
    これを機に、僕の銀行口座も整理することにした。僕が今持っている銀行の口座は

    シティバンク・エヌ・エイ
    1998年に社会人になったのを機に開設。給与振込、クレジットカード引き落とし、新聞料金の引き落とし等でフル活用していたが、最近給与振込口座は東京三菱銀行にシフト。
    東京三菱銀行
    いま住んでいる家の家賃と駐車場代の振込口座がこの銀行だったので、同じ支店の口座を開設し、ネットバンキングで振込手数料無料で毎月振込に利用。そのほか、電話料金、水道料金、電気料金、ガス料金などの引き落とし口座としても利用中。
    中央労働金庫
    ソアラのローンをここで組んでいるので、ローンの引き落とし口座として利用。
    UFJ銀行
    子供の頃、初めての銀行口座として開設(当時は三和銀行)。現在はほとんど使っていない。残高もゼロに近い。
    三井住友銀行
    学生時代から社会人初期にかけて利用(当時、住友銀行)。現在はほとんど使っていない。残高もゼロに近い。
    みずほ銀行
    社会人初期に埼玉で独身寮暮らしをしていた頃、お財布代わりにシティバンクを補完するメインバンクとして利用(当時は富士銀行)。現在はほとんど使っていない。残高もゼロに近い。
    りそな銀行
    どうして開設したんだかわからないけど口座がある(当時、あさひ銀行)。もちろん現在はほとんど使ってなく、残高もゼロに近い。

    がある。クルマのローンの引き落とし口座として指定されている中央労働金庫はそのままにするしかないが、とりあえず、使ってない三井住友、UFJ、みずほ、りそなはさくっと解約して、あとは給与振込口座と公共料金・クレジットカード引き落とし口座をすべて新生銀行に一本化してから、シティバンクも解約しよう。家賃などの振り込みもわざわざ東京三菱からでなくとも新生から行えば手数料を無料にできるので、東京三菱も解約したいところだが、海外送金用に残しておいても害にはならないので、口座だけは維持しておくことにする。
    こうして、国内の決済口座としては新生(&労金)、資産を蓄積する(&海外取引する)口座としてUBOC、国内⇔海外の移動用に東京三菱、この3本立てにしておけば、当面は問題なく管理できることだろう。目下の最大の問題は、その 資 金 が 少 な い ということだけだ。

    Technoratiタグ: | | | |
  • 特許のこと

    【2021.11.13】

    noteに移動しました。

  • 【結婚】祝 増田明美さん【おめでとう】

    1984年のロサンゼルス五輪の女子マラソン代表ランナーで、今はTV解説者やスポーツライターとして活躍している増田明美さん(41)が、2月8日付で結婚・入籍したというニュースが新聞に書かれていたのを見つけた。お相手はファイナンシャル・プランナーの井脇祐人さん(40)。元証券マンで、仕事上付き合いのあったミュージシャンのサンプラザ中野(44)の紹介で4ヶ月前に知り合い、昨年のクリスマスイブにプロポーズしたとのこと。
    実は、僕はかなり昔からこの人のファンなのである。
    僕が初めて増田明美さんのことを知ったのは、まだ小学生だった1983年の大阪女子マラソンのこと。レース途中で倒れちゃった選手がいる、と聞いて、ちょっと心配したことがあるのだが、そのときの倒れた選手というのがこの増田明美選手だったのだ。
    翌年の大阪女子マラソンの時に、そのことに触れ「去年倒れてお世話になった方々に恩返しのつもりで走りたい」とコメントしていたのが印象的である。結局、このときは、最後にカトリン・ドーレ選手に抜かれて2位になったものの、抜かれるまでは2位以下を大きく引き離して「一人旅」状態で快走し、ロス五輪の出場切符を手にしたのだった。
    しかし、本番のロス五輪では、振るわなかった。僕はこの時小学5年生だったにもかかわらず、夏休みだったので夜更かししてライブで中継を見ていたのだが、16キロあたりでリタイアしてしまったという。どうやらレースの数日前に報道かどこかの関係者が夜中に彼女の寝ている部屋に電話をかけたらしく、それがもとで睡眠のリズムが崩れ、体調が悪くなったことが原因らしいと、あとで新聞を読んで知った。当時は「オリンピック=国威発揚の場」と本気で信じていた僕だったので、これを知り、その電話をかけた奴は死刑だ!と息巻いたものである。
    全国民の期待を一身に背負いながらそれに応えられなかった彼女は、その年のうちに引退宣言をし、競技の世界からもTVからも姿を消してしまった。僕の記憶からも、いつの間にか消えてしまっていた。
    お茶の間に再び姿を現したのは、少なくとも僕の記憶では、それから9年後の1993年のことだった。僕は大学生になっていた。ドイツ・シュツットガルト世界陸上選手権の女子マラソンに、解説者として招ばれていたのだった。そのときの、鈴を転がすような美しい声と、軽妙なトークに、すっかり魅せられてしまったのだ。
    その頃を境に、彼女はTVのいろいろな番組に露出するようになった。ドラマ、クイズ番組、トーク番組、バラエティ番組など、いろいろなところで目にするようになって、ある日、意を決してファンレターを書くことにした。TV局に所属事務所を聞き、図書館に行ってその事務所の住所を調べ、そして手紙を書いて投函した。まさか返事などもらえるとは期待していなかった。
    ところが、一週間ほどすると、キレイなピンクの封筒が郵便受けに入っていた。差出人には「増田明美」と名前が。どきどきして封を切ると、一筆箋7枚ほどに大きな字でびっしりと返事が書かれていた。一面識もない者にここまで丁寧に書いてくれるとは、とても律儀な方だと、あらためて尊敬の念を深めたものである。
    その封筒には、なんと自宅の住所まで書かれていた。今は住んでいないからもうここで晒しちゃっても問題ないだろうが、東京の杉並区松庵というところが住所だった。当時、兵庫県の西宮の実家に住んでいた僕は聞いたこともない地名。調べてみるとどうやら中央線の西荻窪という駅の近くらしい。
    学会で東京に出張した折、ついでに思い切って松庵の家の前まで行ってみることにした。今考えるとほとんどストーカー状態だが、この人の生活する周辺の環境などといったことを肌で感じてみたいと思ったのである。
    封筒に書かれていた地番を頼りに、西荻窪駅前を歩いてみる。雑然とした商店街の中に飲み屋やら怪しいピンサロやら幸*の科学の事務所やらがあって、なかなか面白そうなところだった。そしてついに自宅のマンションを見つけた。1階には輪島功一だかのジムがある。ひょっとしたらここはスポーツ関係の人間の多く住むところなのかもしれない、と思った。
    しばらくすると彼女は西荻窪に自分の事務所「オフィス増田」を開き、TVにもどんどん露出するようになった。事務所はそのあと現在の代官山に移り、また自身もどんどんキャリアアップしていって、TVでのマラソン解説での実績を積み重ね、日本陸連の理事や笹川スポーツ財団の評議員となって女子マラソン界にさまざまな提言や発言もし、昨年のアテネ五輪の女子マラソン代表選手選考にもかかわるほどになった。本も何冊か書き、ラジオのレギュラー番組も持ち、新聞や雑誌にもコラムを連載し、知的障害者の支援団体にも参画し、カリフォルニア・レーズン大使を務めるなど、すっかりマルチな方面で活躍している。
    競技生活では一度は失敗した人生。そこから立ち直って、今ではすっかり成功したのである。人生、絶対にあきらめてはいけない。Never Say Never。それを教えさせてくれるテストケースである。
    そして、今回の結婚報告。こういう陸上競技関係の人は、結婚相手の候補となると自分のコーチだとか、とかく陸上関係者に限られてしまいがちなのだが、この人のお相手は全く畑の違う人である。ファイナンシャル・プランナーというのがどういう仕事をする人なのかはよく知らないが、こういうところからも、この人の交流の広さを物語っているようである。今でも、僕が年賀状など出すと必ず返事をくれる。地位が上がっても、そういう律儀さ、地道に人脈を広げる努力が、今回実を結んだのではないだろうか。
    杉田かおるの例を引くまでもなく、最近、40歳ぐらいまで独身を通してからランクの高い相手と結婚を決めるという例が多いようだ。適齢期にさっさと落ち着くのも良いが、焦らずじっくりと相手を吟味するということが大事だということだろう。そして、僕ら男性としては、このような女性に釣り合うことができるよう、日々精進することである。
    日本陸連の理事のほか、大阪芸術大学の教授や文部科学省中央教育審議会委員も務め、今ではすっかり「有識者」といってもいい地位にまで上り詰めた増田さん。次なる目標は参議院あたりへの出馬だろうか。生涯の伴侶も得て、これからもますますサクセス・ストーリーを歩いていってほしい。僕は心から応援している。

    【関連サイト】

    オフィス増田
    地域福祉研究会 ゆきわりそう
    日本陸上競技連盟
    笹川スポーツ財団
    大阪芸術大学
    カリフォルニア・レーズン協会

    Technoratiタグ: | | | |
  • 「夜伽草紙」一周年

    去年のこの日からこのブログ「夜伽草紙」を書き始めて、今日でまる1年になった。われながら、よくもまあ飽きずに続いたものだと思う。
    ものを書く練習をする、という目的で始めたこのブログだが、1年書き続けてみて、まあ自己満足レベルでの文章書きはできるようになったんじゃないだろうか。
    これからは、商業レベルに達する文章を目指して精進する、なんて大それた考えは毛頭なくて、相変わらず自己満レベルに甘んじていることにしたい。「夜伽草紙」なのに今まで夜伽ネタがほとんどなかったのでこれから増やしていったりとか(コラコラ)。

    Technoratiタグ: | |
  • 日本語のローマ字表記

    【2021.11.12】

    noteに転載しました。