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  • 福井敏雄さん死去

    関西ローカルの夕方6時半からのニュースでの天気予報で、「停滞じぇんしぇんが……」などと独特の訛り方でおなじみだったお天気おじさん、福井敏雄さんが4月27日、老衰のため死去。84歳。

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  • こういうことがあると

    本当に、人の生き死にというのは、運命的なものでしかないと思う。

    今日は仏滅・・・列車事故(2000年3月8日)
    大都会で生きる(2000年3月9日)

    上のエントリにも書いたことがあるが、人間、いつなんどき生涯を閉じるかなど、わからないものだということを、あらためて痛感した。どこにいても、常に死と隣り合わせに生きている、そんな当たり前のことを、あらためて思い起こさせられた、今回の事故だった。

    明日この世を去ることになったとしても悔いのないように、1日1日、精一杯生きること、やりたいことは、後まわしにせず、やれるうちにやってしまうことだと、思うのである。

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  • JRクオリティ2~尼崎福知山線脱線事故~

    これはアムトラックの話でも、上海の鉄道の話でも、インドの列車の話でもない。世界一安全と言われている日本のJRの事故である。

    4月25日朝、尼崎のJR福知山線(宝塚線)上り快速電車で発生した脱線・マンション激突事故は、今日現在で死者70名以上を出すという、生まれてこのかた見たこともなかった大惨事となった。実家の近くの身近な路線で起こった事故だけに、僕にとって非常に関心が強く、ずっとネットのニュースに首ったけだった。もちろん世界的にも注目されるニュースで、どこの国でも主要紙ではトップニュース扱いになって報道されていた。

    たまたま仕事の都合でいつもより遅めの電車に乗ったために命を落としたサラリーマン、初めての海外旅行で関西空港へ向かう途中に奇禍に遭った25歳の女性、婚約者に会いに行こうとして亡くなった男性……その無念さには言葉もない。

    事故から1日経って、いろんなことがわかってきた。事故を起こした電車を運転していたのは23歳の若い運転士で、運転士としての乗務経験が11ヶ月だったという。11ヶ月というのが経験不足なのかどうかは知らないが、彼は過去にオーバーランなどで3度の処分歴があったのだそうだ。今回の事故の直前に、停車駅であるはずの伊丹駅で停車し損ねてオーバーランし、バックしてしまったためにダイヤが乱れてしまい、その遅れを取り戻すためにスピードを上げ過ぎ、制限時速70km/hだった事故現場のカーブを100km/h以上の速度で通過しようとしたともいわれる。

    そして、あろうことか、伊丹駅でのオーバーランが実際には40mにわたったにもかかわらず、運転士の要請で、車掌は列車指令に対し、オーバーランは8mだったと虚偽の報告をしたのだという。

    もちろんこのような嘘の報告が許されようはずはないが、こんなことをしなければいけなかったということから考えるに、たぶん、JR西日本は日頃から乗務員を減点法で評価して、いろんな面で圧力をかけてたのと違うかな。

    運行ダイヤは何よりも大事なもので、遅延させるということは絶対に許されないという空気が、社内にあったといわれる。一説によると、遅延を発生させると、あとで呼ばれて吊るし上げを食らい、ひどい場合には乗務停止となり研修センター送りになってしまうのだという。一事が万事で、ここの会社は、乗務員のちょっとしたミスを指摘してあげつらい、ペナルティを科す。それがため乗務員は萎縮してしまっていたのではないか。

    人間、鞭ばかり叩かれていると、次第に鞭を避ける方向へ向かうようになる。つまり、失敗を隠す方向に走るのだ。そのために、運転士はオーバーランによる遅延(という失敗)を少しでも帳消しにしようとして無理な回復運転をし、車掌は運転士の大きなミスを少しでも軽くするために嘘の報告をするようになってしまったのではないかという見方がある。

    時間に異常なまでに几帳面な日本人の性格もこれに拍車をかけたと思われる。数十分の遅れなど当たり前の欧米の鉄道に比べ、日本の鉄道は世界一正確で、少しでも遅れると乗客はこれを許さず、駅員にギャアギャア詰め寄る光景がみられたりする。東京近辺ではさすがにラッシュ時の数分の遅延ぐらいは大目に見られているが、他の路線では10秒単位のダイヤの乱れでも乗客は不安がり、鉄道会社に怒りをぶつけたりする。わずかな遅れも許さない、こうした日本人の時間への潔癖さ、ゆとりの希薄さが、現場を追い詰め、その歪みが今回の事故となって露呈したという見方もできる。

    阪神間の鉄道のスピード競争も、事故の誘発原因の一つだ。私鉄が並行して何本も走る阪神間では、私鉄より運賃の高いJRが競争に勝つためには、他社よりもスピードを出し、時間の速さで勝負するしかない。スピード戦略のおかげで阪神間のJR(特に新快速)の速さは他社の追随を許さないものとなっているが、そのために安全面が犠牲になっているのだとしたら、本末転倒だ。

    いずれにしても、真相がわかるのはもう少し先になりそうだ。今はただ、犠牲者の冥福と生存者の早期救出を祈りたい。

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    (more…)

  • オー爺さんのチェロ

    府中の森芸術劇場で、劇団DREAM☆COMPANYの旗揚げ公演「オー爺さんのチェロ」を観る。
    1992年、戦火にまみれたボスニアを舞台に、爆撃の犠牲となった22人の市民を追悼するために、サラエボ市内の通りで22日間にわたってチェロを弾き続けたチェロ奏者の実話をモデルとして、Jane Cutlerによって子供向けの絵本「The Cello of Mr. O」として書き下ろされ、ゴダイゴのボーカル(もう若い人は知らないかな……)をしていたタケカワユキヒデによって翻訳された「Oじいさんのチェロ」という絵本を、劇団DREAM☆COMPANYのプロデューサー・長澤千佳子さんの依頼によって、劇団A Musical Noteの三枝幹音さんが脚本、同じく山本伸幸さんが音楽、AMNの作品の多くで演出をしていた劇団東演の辰巳次郎さんが演出を担当し、ミュージカル仕立てに書き直したものである。
    長澤さんとは昨年6月の劇団Nom’bの公演の際に面識があり、そのプロデュースする初の公演ということで、観に行くことになった。僕はこの日はキャンプ座間の桜祭りに行っていて、その帰りに府中に立ち寄ったのだった。
    戦争で傷つき、今も戦火にさらされた町で、子供たちも同じように心が傷ついていた。子供たちは不安と恐怖におののきながら家の中で遊ぶ日々。主人公の少女タチアナもその一人。彼女の父親アーサーは戦争に行って戦っている。タチアナの家に住む世界的に有名な老音楽家、オー爺さんは、妻を亡くしたせいでひねくれた性格となり、日頃から子供たちに「オー!」と怒鳴り、辛くあたっていた。が、その地域に食糧を配給しているトラックを爆弾が破壊して多くの人々が亡くなり、生きる希望を失いかけたとき、オー爺さんはその向こう見ずな勇気で彼らを驚かせる。彼はチェロを持ち出し、敵の見ている前でチェロを町の人々に弾きはじめる。今まで彼に対してよい感情を持っていなかった町の人々は、その勇気に驚き、タチアナをはじめ町の子供は、その音色を聴くことによって心の傷が癒されていく。そのチェロもまた、爆弾によって壊される……。
    音楽によって、生きる喜びを再発見する、というのが主要なテーマのミュージカルである。
    戦争で戦っている兵士の迷彩服が、昼間に座間で見た米兵そのままだったので、思わず苦笑。昼のアーミーバンドの連中が1人ぐらい混じってたりして。
    スタッフがほとんどAMN関係者だったこともあり、まるでAMNの公演を観ているよう。AMN特有のまっすぐなストーリーがここでも展開されていた。キャストの演技については、旗揚げ公演ということもあって荒削りなところもまま見られたが、オー爺さんを演じた元N響のチェリスト・丹羽経彦さんのチェロの重厚感が圧巻だった。
    座間で買ってきたアメリカのお菓子を差し入れ。反戦演劇の場に軍のお祭りのお菓子を差し入れするのも微妙なところがあるのだが、まあ気にしない。僕のお気に入りのリグレーの「Big Red」という怪しいシナモン味のチューインガムを混ぜておいたら、三枝サンは
    「私Big Red大好きなんですよ……これベストヒット!」
    といたくお喜びだった。
    今日の14時からの部が千秋楽。
    【関連サイト】
    Jane Cutler "The Cello of Mr. O"
    日本語版「Oじいさんのチェロ」
    Oじいさんのチェロタケカワユキヒデ オフィシャルホームページから)
    Oじいさんのチェロ(大空へ羽ばたけ)
    ミュージカル「オー爺さんのチェロ」4月8日初演決定(★いぬのほねのお城 わが城の再建計画)

  • 亜米利加さんに逝ってきました in ZAMA

    昨日(4月9日)、神奈川の米軍座間キャンプで一般開放(桜祭り)があったので、見に行ってきた。
    小田急線の相武台前駅から徒歩10分ほどのところに座間キャンプがあり、10時半の開場を前に、入口では入場者が行列を作って待っていた。
    The entrance gate
    ようやく時間が来てゲートが開くと、来場者はゲートのチェックポイントで手荷物検査を受けたあと、晴れて中に入ることができる。手荷物検査といってもそれほど厳しくなく、カバンの中をさっとまさぐられるだけで、あっさりとパスする。弁当を入口で捨てさせられるなどというおバカなことはない。
    ゲートをくぐると、大通りがあり、そこにお祭り用の屋台が出ていた。日本の神社などでみられる典型的な屋台から、外国料理を出す屋台までさまざまだったが、いかんせん人が多く溜まるので身動きがとれない。僕はさっさとのぞくだけにして、奥を探検してみることにした。
    大通りを抜けると、「Shoppery」と書かれた建物に出る。文字通り、米兵向けに物を売っているところだ。入口にはすでに行列ができている。入って左手のところに、フライドチキンの「Popeye’s Chicken」、今は日本から撤退した「Burger King」、あとピザの「Anthony’s Pizza」が一般向けに営業しているということで、それ目当ての一般来場者が並んでいるのだ。右手には米兵用のPX(売店)があり、中をのぞくとアメリカのショッピングセンターの雰囲気そのままだったのだが、残念ながら入口に監視兵が立っていて、一般人は中に入ることができなかった。
    一般に米軍基地に入ることができるのは、軍人、軍属、軍関係者、または基地で働いている職員(彼らは正規のIDカードを持っており、スポンサーとも呼ばれる)のほかに、スポンサーに伴われた一般人に限られる。それ以外の人は、この日のような一般開放日に限って、中に入ることができるのだが、それでもこのようなショップなどは、入口で100%IDチェックをされていて、スポンサーがいないと一般人は中に入ることはできない。
    とりあえずさっさと腹ごしらえしようと思い、Burger Kingに並んでダブルチーズワッパーコンボとハーシーズのチョコレートケーキを買い、そばの芝生に腰を下ろして食べることにした。やはりアメリカらしく、ハンバーガーは大味で、ケーキはすごく甘かったが、ボリュームがあり、腹にしっかりたまる。日本でもOUTBACK STEAKHOUSEなどに行くとこのような味に出会えるのだが、いかんせん高い。7ドルちょっとでボリュームたっぷりの食事にありつけるこの国が、少しうらやましく感じた。
    (ホントはAnthony’sのピザのほう食べたかったんだけど、なんせ人がすごく並んでて……)
    食事を終え、キャンプ内を散歩することにした。横田基地の友好祭では、空港という性格上、一般人が立ち入れる場所がかなり制限されていて、少しつまらなかったが、座間はキャンプ全体が一般開放されていて、どこにでも行くことができる。
    Community Bank
    キャンプ内のコミュニティバンク(銀行)。銀行自体は土曜日なので閉まっていたが、ATMは使用可能(US$か日本円で引き出し可能)。僕の持っていたUBOCのATMカードもちゃんと受け付けた。
    このほかにも、郵便局、クリーニング店、図書館、写真屋、赤十字の事務所などがある。
    Commissary
    コミッサリー。食料品などが買えるようだ。中に入るにはスポンサーが必要らしく、店内をうろうろしていると見つかって追い出されてしまった。
    High school track
    ハイスクールの運動場。アメリカン・フットボール用のスコアボードがある。キャンプ内には幼稚園から大学までそろっていて、基地で働く人の子女の教育にも不自由しない。
    Fishing pond
    池。許可証をもらえば釣りができる。併設されていた公園では一般来場者の子供たちが遊ぶ姿がみられた。
    さらに奥に行くと、軍関係者の住宅とみられる地域に出た。建物は平屋で、屋根は日本風に瓦葺きでそれほど新しい建物ではなかったが、門前には星条旗が立てられ、めいめい庭があって子供用のおもちゃの乗り物が置いてあったり思い思いのガーデニングがされていたりした。個人の住宅なので写真は控える。
    その奥には、キャンプ専用のゴルフ場がある。その外周に沿って歩くとゆうに2~3キロはあろう。沿道の桜並木が美しい。
    Cherry trail
    空港の滑走路をもつ横田と違ってここはアップダウンがあり、散歩と言ってもなかなか疲れるものだ。喉が渇いたら、自販機でジュースを買うことができる。日本の自販機もあるが、アメリカのベンディングマシンもあり、1ドル紙幣とクォーターで毒々しい色のアメリカのジュースやソーダが買える。せっかくなので、家にお土産に持って帰る分も含め、多めに買っておいた。
    自販機といえば、お菓子も買うことができる。スナック類が1袋65セント、リグレーのチューインガム(5枚入り)が45セントで売っていた。
    屋台の種類が少なく食事に困ることを除けば、横田より面白いし、マターリとしていてイイかもしれない。あっという間に時間が過ぎてしまった。
    帰りに、府中で劇団DREAM☆COMPANYの公演を観るため、4時半にキャンプを出た。
    ※ちなみにキャンプ座間では、今年は8月13日にまた一般開放があるとのこと(盆踊り)。

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  • はなわ より 花輪

    かわずおとし
    阿佐ヶ谷アルシェで劇団かわずおとし第8回公演「深爪コンプリート」を観る。例によって劇団A Musical Noteの三枝幹音サンの舞台を見に行くということで。
    お笑いをウリにする劇団、ということで、まあそれなりに楽しませてもらいました。
    帰りは、阿佐ヶ谷の駅前のちょっと外れにある「大阪・鶴橋の味」と銘打つ怪しいホルモン焼き屋さんで独りホルモン焼きをつついて精をつけてきました。

  • 偽造カード被害に対する補償の流れ

    1月ごろに、スキミングとそれに対する日本の銀行の対応のあまりのお粗末さが騒がれ、このブログでも海外銀行への資産退避を勧めたこともあったけど、ようやく日本の銀行でも被害補償の対応が整備されようとしているようだ。

    偽造カード被害、「銀行補償」を原則に・全銀協
     大手銀行や地方銀行などが加盟する全国銀行協会(会長、西川善文三井住友銀行頭取)は18日、偽造キャッシュカード被害の補償条件を定めたカードの取引規定(約款)を4月中に変更する方針を固めた。被害者に落ち度がない限り原則として補償に応じ、落ち度があることの立証責任も銀行側にあると明記する。日本郵政公社なども追随することになりそうだ。
     銀行は預金者がキャッシュカードを使う際に負う責任の範囲を規定で定めている。全銀協はこの「ひな型」を作成しており、一部を改定してより補償に応じやすいようにする。
     全国の銀行は全銀協の動きに応じて順次規定を変更していく。全銀協に強制力はないため改定時期にばらつきが出る可能性もあるが、業界標準が明確になることで、新基準に基づいて救済が進む。過去の被害にも改定後の規定が適用される見通しで、被害者の救済が大幅に前進する。(日本経済新聞

    もう既に何行かでは独自の補償規定が整備され始めているらしい。僕がメインバンクにした新生銀行も、パワーフレックスキャッシュカード補償規定があってかなり手厚く補償されることになっている。
    なんだ、日本の銀行だってやればできるじゃん。あまりにも被害者(というか当事者になり得る人)が多くて、世間の圧力に押された形とはいえ、一歩前進だ。逆に海外の銀行に預金を退避させて同様の被害があっても、被害者が少ないから声を上げても世の中を動かす力にまでならず、「自己責任」とか言われてそのまま黙殺されたかもしれないな。

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  • JRクオリティ~京浜東北線トラブル~

    今シーズンは風邪やインフルエンザからなんとか逃げ切れたと油断していたら、今週に入ってとうとう風邪をひいてしまった。胃腸にくる風邪のようで、3月23日には酷いときには2時間おきに催してしまう状態だった。このときに、もし京浜東北線になど乗っていようものなら、人生最後の阿鼻叫喚の惨劇に遭遇していたことだろう。

    京浜東北線:停電で5000人が車内に 正午前に運行再開
     23日午前9時25分ごろ、東京都大田区のJR京浜東北線蒲田-大森駅間の架線が停電し、蒲田駅から約500メートル付近を走っていた大船発南浦和行き北行電車(10両、乗客約1000人)が停車、自力走行が不可能となった。JR東日本は同線の大船-大宮駅間全線で南北行き電車の運転を見合わせ、関係各会社線に振り替え輸送を実施した。他にも付近を走っていた4本が立ち往生し、一時は計約5000人が車内に閉じ込められた。他の4本はまもなく最寄りの駅に着いたが、自力走行が不可能となった電車は別の車両を連結して動かし、午前11時50分過ぎに蒲田駅に到着した。この電車に乗っていた約1000人は、2時間半にわたり車両内に閉じこめられた。同線は同11時59分に全線の運行を再開したが、24本が運休、38本が遅れ、約6万5000人に影響が出た。
     同社は、この電車の3号車の電気系統にトラブルが生じたとみて、原因を調べている。
     警視庁大森署によると、閉じ込められた乗客のうち男女約20人が「気分が悪い」と訴え、車掌室から線路上に降りた。23~47歳の女性6人が救急車で病院に搬送された。蒲田駅到着後も22~48歳の男性4人、女性6人の乗客が気分の悪さを訴え、病院に運ばれた。
     立ち往生した電車内は室内灯が消え、空調も止まった。川崎市幸区のパート従業員、小島和子さん(55)は「とにかく中の温度が上がって、これ以上耐えられないギリギリの状態だった。車両が止まる2~3分前にガクッとする感じがして、止まった。とにかく疲れました」と話す。5歳の長男と先頭車両に乗っていた横浜市鶴見区の主婦、藤井理恵子さん(40)は「蒸し暑かった。運転席の窓を開けてもらい、空気が入るようになって助かった。同じ車両に気分が悪いという人が2人いて、その人を空気が入る場所に移すなど助け合った」と座り込んで話した。乗客によると、「ボン」という音がした後、3両目のヒューズボックス付近から煙が出たという。(毎日新聞記事

    大事なお客様を2時間半も閉じ込めておくっていうのは、さすがJRのやりそうなことだ。今までも何かトラブルがあるたびに機外停車(駅と駅の間に電車を停車させておくこと)→閉じ込め放置は当たり前の措置だったんだが、エアコンの止まった電車の中のお客がどんな思いをしているかとか、そういうことには考えが及ばないんだろうな~。運転手や車掌は、そういう現場から一番近い位置にいたはずなのに、いったい何をしてたんだろう。30分動かないと分かった時点で乗客を下ろして安全な場所に誘導するとか、それが無理でもせめてドアぐらい開放するとか、なんかできなかったのかね~。そういうことを指令の指示なしに勝手にやっちゃうと服務規程違反にでもなっちゃうんだろうか。

    JR側のコメントとしては、「併走する東海道線を止めたくなかったので、乗客を下ろせなかった」ということらしいが、乗客の安全よりも運行管理のほうが大事ですか、そうですか。乗客は所詮貨物と同じ、という体質、それがJRクオリティ。

    東海道線を止めなかったからといって、京浜東北線が止まっている以上、京浜東北線に乗って東京~横浜間を移動するはずだった乗客は東海道線に流れるはずだから、東海道線にもどうせ影響が及ぶことは間違いないんだし、ここで東海道線を30分ぐらい止めてダイヤを乱したところで、東海道線が乱れるという点では止めなかった時とそう変わらないんだから、いっそのこと止めちゃって、30分で乗客全員を外に誘導して蒲田まで歩かせるとかすればよかったのにと思うんだが。

    それにしても、窓の開かない車両というのが、また乗客を舐めきった仕様だ。今回の京浜東北線で使われている209系という車両は、コスト削減のために窓を固定にして、開閉できないようになっている。以前、同じ京浜東北線で、窓の開かない電車で車両火災が発生して、乗客は逃げられずに106人が亡くなった事故があったというのに。オウム真理教のサリン事件実行犯は、地下鉄などを狙うよりも京浜東北線内でサリンをぶちまいたほうが、より多くの人を殺せたかもしれない。

    そんな密閉車両で、だんだん酸欠状態になっていき、呼吸困難や脱水症状などで16人が病院に搬送された。あと30分遅ければ生命にかかわる状態だった人もいたという。これが夏場なら、パチンコに行った親を炎天下の自動車の中で待っている幼児のようになっていたことだろう。

    JRは、このトラブルで3つの大きな過ちを犯した。1つ目はもちろん車両故障を起こしたことそのものだ。2つ目は、指令・乗務員・駅員の(相変わらずの)不手際によって乗客を閉じ込め、ろくに情報も与えず(現在の情況、途中経過、復旧までの時間見込みなどを一切乗客に知らせずただ「絶対に外に出ないで下さい」と繰り返すばかりだったという)乗客を不安にさせ、出さなくていい病人まで出してしまったこと。そしてもう1つは、JRが過去に数多く経験した人身事故・車両故障・信号故障などのトラブル時の対応から何も学んでいないことである。

    その点、私鉄などは、そういったトラブル時のマニュアルは整備されていて、ひとたび事故が起こっても迅速に動いて復旧できるようになっているそうだ(西武線などは、事故・故障時のみならず、「渡辺美里のアンコールが入った時」用のマニュアルまであるという)。旧国鉄であるJRは、業務改善をやる気がないのか、そういったマニュアルが整備されていないようで、トラブルが起こるたびに同じように右往左往して場当たり的に対処し、その結果乗客にしわ寄せが来ることになる。今回のトラブルにしても、そこから得た教訓は、さしずめ「2時間半ぐらいなら乗客を閉じ込めといても大丈夫」といったところではないか。

    それにしても、2時間半も蒸し風呂の中に"監禁"されて我慢しているというのも、いかにも日本人らしい。他の国の人間なら、1時間も缶詰にされていたら、さっさと窓をブチ破って外になだれ出て暴徒になってることだろう。日本の乗客がおとなしいことに甘えているのか、「外に出るな」だの「ドアを開けるな」だのと乗務員は言う。かといって乗客を安心させることもしないし、適切かつ迅速な誘導もできない。JRには、そういうことはできないのである。そういうことは期待しないで、30分も機外停車で閉じ込められたら、かまわないので非常コックでドアを開けて外に出ればいい。その分復旧が遅れて他の人に迷惑だって? その人も一緒に出れば迷惑にならないじゃないか。必死で動いてるJRの職員に迷惑? もとはといえばテメエラのほうがもっと迷惑かけてるだろうが。

    仮に迷惑だったとしても、あとで「ゴメン」と謝れば済む範囲の迷惑だ。JRなんか、16人も病院送りにした上に、6万5000人に迷惑をかけておいて、「ゴメン」で済ませようとしてるんだ。

    「一部の勝手がみんなの迷惑」と訴える、全体主義がお好きな人は、どうぞ逃げずにそのまま残って結構。でも、誰もマトモに助けが期待できない状況下で、自分の頭を使って自分の身を守る行動をとった人を、責める筋合いはないからね。

    みだりに外に出ると危険? 子供じゃあるまいし、電車が走ってくるかもしれない線路の上を歩いて逃げるなんてバカな真似をするわけない。どこが安全で、どこがそうでないか、大人なんだから自己責任で判断するはずだ(それができないDQNも少なからずいることが問題なのだが)。

    復旧が遅れる? 1時間か2時間、遅れるか早まるかの違いだけだ。今のJRの対応ぶりを見ていると、どっちにしたって、その日1日はダイヤが狂う。

    腹痛で漏れそうなのを我慢したり、気分が悪くて倒れるまで蒸し風呂の中でおとなしく耐える必要など、これっぽっちもない。外にも出してくれず、ドアも窓も開けてくれないなら、みんなで乗務員室に駆け込んで、いっせいに中に汚物を噴射してやれば、少しは対応も変わるかもしれない。

    (参考)缶詰の中の人の体験記

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  • 「ドラえもん」新声優に30歳女性

    「私、ドラえもん」新声優に水田わさびさん
     テレビ朝日は12日、人気アニメ番組「ドラえもん」の4月からの新しい声優陣を発表した。
     大山のぶ代さん(68)に代わる2代目ドラえもん役は、声優の水田わさびさん(30)。このほか、のび太役を大原めぐみさん(29)、ジャイアン役を中学2年生の木村昴(すばる)さん(14)、スネ夫役を関智一(ともかず)さん(32)、しずか役をかかずゆみさん(31)がそれぞれ担当する。いずれもオーディションで選ばれた。
     これまで「あたしンち」「忍たま乱太郎」などに出演してきた水田さんは「私なりのドラえもんをめざし、かわいらしさをモットーにがんばっていきたい」と話している。新キャストでの第1回放送は、4月15日。 (読売新聞

    これはまたずいぶん若返ったもので……。これならあと30年はこのメンバーでもつかな。
    前メンバーの声ですっかり定着しきっている視聴者の意識を、自分たちサイドにどう振り向けられるかが問題だ。脇役もそうだが、特に主人公であるドラえもんのあの個性的なボイスを表現するには、声優はよほど強烈なキャラで押さないと、違和感ばかりが残ることになりかねない。「かわいらしさ」だけでなく、小気味よさ、毒なども同時に出せるかどうかがカギになるだろう。

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