「夜伽草紙」二周年

ブログを始めて、今日で2年が経った。
さすがに毎日更新というわけにはいかないが、普通の日記なら3日坊主ですぐ飽きてしまうところが、よくぞ2年も続いたものだと我ながら感心してしまう。
2年前に書き始めた頃は、まだブログといっても一部の先進的なブロガーの手によるものだけで、いまいちどういう使い方をするのかよくわからないままに見よう見まねで始めたものだが、ここにきて猫も杓子もブログブログで、果ては企業までもが”ブログビジネス”なんて触れ込みで自社サイトをブログ化しつつある。
RSS検索サイトも格段に充実し、世界中に星の数ほどあるブログサイトのどこかで新規アップロードや更新などがあると、すかさず収集され、データベース化されるようになった。今ではキーワードを検索するだけで、関連するブログを収集することができる。
特にトラックバック機能はブログの目玉機能だ。自分の記事と関連のある記事を他に見つけたとき、そこに自分の記事のページをリンクしてほしければ、これまでならその記事の書き手にお願いしてリンクを張ってもらわなければならなかったが、トラックバック機能でそれが自分の意思でできるようになった。優れた記事にはいろんなブログからトラックバックが来て多くのリンクが張られ、そこからたどっていくことによって、元記事に関連した、種々多彩な書き手のさまざまな記事を読むことができる。こうしてウェブ空間に張られた”知の連鎖”こそが、ブログの醍醐味であろう。
2年前、折しも若い女の子2人が芥川賞を受賞し、文芸の世界がちょっと注目されたころ、僕も少しだけ”ものを書く”ということに興味を持ち始め、そうしたことから、いわば”ものを書く練習”をするということでブログを書き始めたのだが、書けば書くほど、書くことの難しさ、奥深さが思い知らされる。1回こっきりのエッセイや書き物であれば、セミプロ級の水準のものを書き上げる自信はある。しかし、それを毎日、あるいは毎回、水準を落とさずに書き続けるということは非常に難しい。おそらくそれができるかどうかがプロと素人の違いなのではないだろうか。少なくとも僕の場合、ここのところ自分の書いている文章のレベルが、2年前に比べて格段に落ちていることを痛いほど実感せざるを得ない。
そうした中、「絵文禄ことのは」や「にっけいしんぶん新聞」のように、本業を別に持ちブログ書きは趣味ながらも、読者をうならせる記事を書きその上その水準を毎回維持している人がいるのを見るにつけ、つくづく自分の技倆不足を痛感させられる。まだまだ精進が必要だ。
「将来、作家としてデビュー」などという大それた考えは今のところないが(まあ、ITエンジニア出身の作家というのも希少価値があって面白いかもしれないけど)、テクニカルライターなどになれる水準にまでレベルアップできれば、将来会社で行き詰まったときに思わぬ転機が訪れるチャンスにつながるかもしれないな~などと勝手に期待してみるのであった。

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