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照姫まつり
武蔵国豊島郡に勢力のあった桓武平氏の末裔・豊島氏の当主、豊島泰経という人がいたそうな。
文明八年(1476年)、関東管領家執事職を巡る長尾景春の乱が起こったとき、彼とその弟泰明は景春に与したため、鎮圧軍の太田道灌に攻められることになる。翌文明九年、道灌軍は豊島氏の属城である平塚城を攻める為に江戸城を出るが、泰経はその隙に江戸城を奪うべく石神井城より出陣、しかし道灌軍は転じて石神井城方面に侵出し、江古田・沼袋付近で両軍は激突する(江古田原・沼袋の戦い)。結果、豊島軍は敗れ、泰経軍はこの石神井城に逃げ込むが、道灌軍は追撃の手を緩めず、城を包囲する。4月18日、泰明は和議を申し込むが条件面で折り合わず、結局道灌軍の力攻めにより落城する。
その時、泰経が白馬に黄金の鞍を置いてまたがり、石神井公園の中にある三宝寺池に飛び込んで死んだといい、また、娘の照姫も父のあとを追ってこの池に入水したという伝説があるらしい。
で、その娘・照姫を偲んで石神井公園周辺で始まった練馬区のまつりとしてこの「照姫まつり」が毎年開かれているようで、今年で14回目だそうな。まあ、京都の葵祭りのようなもので、葵祭りの斎王代にあたるのがこの照姫で、ヒロインである。
毎年オーディションをやって、その女性を選ぶそうだが、今回照姫に扮したのは地元に住む女子高生。初代の照姫をやったのが後に女優になった土屋里織だそうだから、今回の照姫役の女性も将来、芸能界にデビューすることになるかもしれない。なんせ、東京でやるイベントなんだから、スカウトマンなんかもほっとかないだろうし。
地元以外ではあんまり聞かない祭りだし、漏れ自身今回初めて知ったんだけど、当日は好天も手伝ってものすごい人出だった。模擬店もいっぱい出ていたんだけど、どれも値段が良心的だったのは感心だったね。ふつう、ぼったくるもんねー、こういうところ。どさくさにまぎれてN*T練馬支店がフレッツADSLの実演をやって、なおかつマイラインの勧誘をやってたのには激しく藁た。
ただ、風が強くて、コンタクトをはめていた目はたちまち激痛に襲われてしまったので、最後まで見ずに途中で失礼してしまった。
この照姫伝説、「悲劇の女性」という点では、十市皇女と共通するところがあるんだけど、恋愛がらみのエピソードがないので、物語としてはいまいち面白みに欠ける感がしたね。それに、豊島泰経は石神井城で死んだという伝説だけど、真相は夜陰にまぎれて平塚城に落ち延びたそうだ。


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