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  • 善悪の区別

    このあいだから、ライブドア事件の判決がたてつづけに出ました。 ホリエモン筆頭に3人もの関係者が実刑判決で、過去のこの種の事件と比べてもかなり厳しい結果になってます。 経済犯罪に対して厳しくあたる、ということなんでしょうけど、なかなか私たちにとって、経済犯罪ってピンと来ないんですよね。 人を殺すことは悪いこと。人のものを盗ることは悪いこと。人の家に火をつけることは悪いこと。麻薬を覚せい剤を打ったり人に売ったりすることは悪いこと・・・これらは、私たちは小さい頃から親にしつけられたり刑事ドラマで見たりしてよーくわかっており、そういった行為を憎み、忌み嫌う気持ちが身体で身についています。 でも、粉飾決算とか、インサイダー取引とか、ライセンスのないパソコンソフトのコピーが「悪いこと」だというのは、そもそも小さい頃にはパソコンや個人の株取引自体ほとんどなかったわけで、幼児期のしつけによってこれらの行為を「悪」と認識する機会なく今に至っているわけです。 なので、経済犯罪で捕まった人を見ても、「そんなに悪いコトしたのかな~?」「これしきのことで実刑なんて、かわいそう」「駐車違反で死刑になるようなもの」という気持ちになってしまいがちです。中には、手の込んだ経済犯罪を、どこか知的で、カッコイイことのように錯覚してしまったりする者もいるかもしれません。暴力犯罪のように、被害者が目に見えにくいというのもあるでしょう。同じ経済犯罪でも、詐欺とかニセ札造りなんかは昔からある犯罪で、「悪」と認識する気持ちはわりと大きいでしょうから、年月が経てばだんだんライブドア事件のような行為もはっきり「犯罪」だという認識が人々に浸透してくるのかもしれません。 ともあれ、社会がだんだん複雑化してきて、新しく「悪いこと」になることがどんどん増えてきています。罪の意識なく犯罪に手を染めてしまうことがないように、時代が変わっても意識を新たにしていきたいものです。

  • 自殺予告

    いじめ自殺事件が報道されたのをきっかけに「いじめ自殺予告」なるものが文科省宛に届いてるそうですが、最初の1通目はともかく残りのはどう考えても愉快犯のような気がしてしょうがないわけですが、文科省サイドとして「おまいら釣りだろ」と立場上言えないのが辛いところです。 そんな中、 <自殺予告>大人によるいたずらの可能性?石原知事が見解  東京都の石原慎太郎知事は10日の定例会見で、いじめ自殺を予告する手紙について、文章能力から「あんなものは大人の文章だ。理路整然としていて、私は違うと思う」と述べ、大人によるいたずらの可能性が高いとの見方を示した。  石原知事は手紙を受けた文部科学省など関係機関の対応については「届けられた方は迷惑千万でね、放てきするわけにはいかないだろうから、防ぎようもない」と同情。  また、「とにかく親が関与すべきではないか。私なんか、子どもにけんかの仕方を教えた。非常に効果があって、たちまち相手を倒したら小学校で番長になっちゃった」と自身の子育て経験に触れた。そのうえで、「自分で戦ったらいい。ファイティングスピリットがなければ、一生どこへ行ってもいじめられるのではないか」と語った。【木村健二】 (毎日新聞) 石原閣下のご登場です。 普通言いたくても言えないことをビシッと言ってくれますねえ・・・。 あとはビートたけしが「東スポ」あたりで毒舌を披露しまくってくれることを期待します。

  • 竜巻

    今週号のNewsweek Japanの特集記事は「テロ震災帰宅支援マニュアル」 そこに「10の非常事態別最新マニュアル」という記事があって、核兵器、生物・化学兵器、爆弾テロ、地震、津波、などの項目ごとにそれぞれからの身の守り方のレクチャーがあります。 そこの10番目の項目に「竜巻」というのがありました。 「竜巻が起きることで有名なのはアメリカ中西部だが、オーストラリアや中部アフリカ、フランス、スペイン、インド、日本などでも発生する云々」と書かれていて、「そういえば、日本でもこの間、九州で竜巻あったな~。何人か亡くなったんだったっけ。。。」なんてぼーっと考えていたら、今日さっそく北海道で、竜巻で9人が亡くなったそうですね。 戦後最悪の死者だとか。 ともあれ、ご冥福をお祈りします。 また被災者の方には心からお見舞い申し上げます。

  • 自由とワガママ

    高田延彦さんと向井亜紀さんの夫婦が米国人女性の母体を借りて生まれた子供の出生届を受理するか否かで、問題になっています。 向井亜紀さんは子宮ガンで子宮を摘出したので、自分の身体では子供を産めなくなってしまいました。そのため、どうしても自分たちの子供が欲しい向井さん夫婦は、代理母制度を利用することにしました。これは、他人の女性の体内に自分たちの受精卵を入れて育て、出産してもらうという方法で、既に技術的には可能なものなのですが、日本国内では医師会の自主規制によってそのような方法は認められていません。 そこで、代理母制度が認められているネバダ州に行き、米国人女性を代理母としてその体内に自分たちの受精卵を入れ、その女性が米国内で出産することにより、双子の子供をもうけたのです。 日本の法律上は代理母制度そのものは明確に禁止されていませんが、母体から生まれた子供を実子とすると定められているので、このような形式で生まれた子供については、向井さんの実子として出生届を受理することは出来ないとして、品川区役所は出生届を拒絶したのです。 ※通常、米国で出生届が受理されるので、何も言わなければそれを追認する形で日本でも出生届は受理されるはずなのですが、この夫婦の場合、出産の経緯をマスコミを通じて公表してしまっているので、不受理ということになったと思われます。 向井さんらはそれを不服として、出生届の受理を求める訴訟を起こし、一審では敗訴したものの、二審では受理するよう命じる判決が出されました。品川区役所はそれを不服として、最高裁に許可抗告しました。 代理母制度について法解釈上どのような判断が下されるかが今後注目されるのですが、子供を産みたくとも産めない夫婦にとって、この制度は願ってもない選択肢の一つともいえますし、一方で、代理母が妊娠途中で死亡したり、逆に依頼者が途中で死亡した場合の責任の所在が複雑なこと、出産したことで情の移った代理母が出産後に依頼者への引渡しを拒否するケースや、逆に依頼者側の事情が変わり依頼者が引き取りを拒否するケースがあること、女性を”出産の道具”として扱うこと、生まれてきた子供が将来「自分は誰の子供なのか」とアイデンティティ・クライシスに陥る可能性があることなどから、この制度に反対する意見も少なくありません。当然、この制度を選択した向井さんらに対し、賛否両論入り混じった議論があります。

  • デマメール 続報

    このエントリで紹介した、「佐賀銀行がつぶれる」とのデマメールを知り合いに転送して佐賀銀行の取り付け騒ぎを引き起こした20代女性について、佐賀地検は先日、不起訴処分にすることを決定したとのこと。 というか、今の今まで捜査が続いていたということのほうが驚きである。

  • アテネ五輪 総括

    約2週間にわたって熱戦が繰り広げられたアテネ五輪が、さきほど閉幕した。 今回は、日本選手の活躍が目立つ大会でもあった。金メダル16個獲得というのは、1964年の東京五輪以来40年ぶりの快挙。まあ16個目の金メダルは少々後味が悪かった感もしないでもないが、メダル総数でいえば37個であり、これは過去最多の記録である。 特に目立ったのは、女子選手の活躍であろう。女子マラソン、柔道、レスリングなどで金メダル9個を獲得したほか、サッカー、卓球、シンクロナイズドスイミングなどでも活躍が目立った。とはいっても、女子競技はわりと最近正式種目になったものが多く、新しく競技を始めた選手がほとんどなので、徹底的に強化すれば比較的早くメダルレベルまで到達しやすいので、歴史が長く選手層の厚さがはるかに違う男子の成績が振るわなかったからと言って即、男に元気がないという結論にはならない。現に男子も柔道や水泳、野球、体操などでは大活躍している。 メダルラッシュは、開幕2日目の柔道の谷選手と野村選手のダブル金メダルで引き金が引かれたのかもしれない。これで勢いづいて他の選手が触発されたといってもいいだろう。その意味では、この両選手の功績は大きい。 なんといっても目玉は女子マラソンだ。期待の坂本直子選手はあえなく7位に終わってしまったが、野口みずき選手の金メダルがそれを補って余りある。 レスリングの浜口京子選手。結果は銅メダルだったが、そのあとのさわやかな記者会見は、金メダルを取るよりも周囲の共感を買ったことだろう。 体格的にも技能的にも外国人より劣っていた日本人も、今や世界レベルで十分通用できるようになった証左であろう。特に若い世代は、外国人に対する引け目のようなものも少なく、自分の力を大舞台で出し切れる度胸のある人が増えてきたようである。 若い世代は、どんどん凄くなってきている。 先日マクドナルドで独り昼食をとっていると、何かのレッスンを終えたばかりと思われる5歳ぐらいの女の子が母親と一緒に横の席にやってきた。お行儀良く躾けられたその女の子は、時折、英単語を交えながら母親とその日の出来事を話していた。その発音がアメリカンでキレイだったりするのだ。最近、幼児からの英語教育がさかんらしい。 小さい頃から英語に触れ、コンピュータリテラシーも当たり前のように身に付いた子供たちは、あと20年後には社会に出てくるだろう。そして、僕たちよりもはるかに能力のある若者たちが、50代の僕たちを追い落としにかかってくる。僕たちのような「老害」に挑みかかってくる彼らと、果たしてやり合えるだろうか。そんな危機感を感じた昨今なのであった。

  • ゴールドラッシュ

    アテネ五輪での日本の調子がいい。開会2日目の柔道での谷亮子、野村忠宏両選手のダブル金メダルを皮切りに、北島康介(水泳)、谷本歩実(柔道)、体操男子団体など、相次いで金メダルを獲得している。男子サッカーは不本意な結果だったが、女子のサッカーではそれを補って余りある好成績である。 僕が覚えている最も古いオリンピック大会は、20年前のロサンゼルスオリンピックだ。このオリンピックは悲喜こもごも、いろいろな選手たちのドラマが多かったことで印象に残っている。周囲からのプレッシャーに泣いた選手、調整の不具合のために本番失速した選手など、惜しいところで大舞台を落とした人たちが多かった。 そのころに比べ、今の日本選手は大舞台のプレッシャーにも強くなり、また強化方法も進化してきたということもある。メダルの取りこぼしが少ないという点では、大きな進展といえる。 金メダルを取った谷亮子選手は、僕の地元だった兵庫県西宮市の市民だという。市はさっそく谷選手に市栄誉賞を贈ることを決めたそうだが、授賞式の場に この選手も一緒に並ぶことを期待しているのだが。 ※このほかの西宮市ゆかりの五輪代表選手は次のとおり。みんなまとめてメダル取ってくれると、うれしいかな。 ★谷佳知選手(野球代表、谷亮子選手の夫) ★清水直行選手(野球代表) ★竹下佳江選手(バレーボール代表)

  • 人間讃歌 アテネ五輪

    「Welcome home――」というスローガンのもと、ギリシャのアテネにオリンピックが戻ってきた。19世紀後半、普仏(独仏)戦争の大敗などにより疲弊したフランスの国力と誇りを復活させるために、ピエール・ド・クーベルタン男爵が英国を視察し、青少年の教育に英国式のスポーツ教育を取り入れたこと、それと同時に、この時代にギリシャのオリンピアで古代五輪遺跡が本格発掘され始めたことから、そのブームに乗って1896年にアテネでオリンピック大会を復活させた。それ以来、オリンピック会場は4年ごとに世界各地に舞台を移していたのだが、それが今年、108年ぶりにアテネの地に戻ってきたのである。 オリンピック会場の工事の進捗が遅れに遅れ、一時は開催自体が危ぶまれた時期もあったが、無事に開会式にまでこぎつけることができたようである。 開会式はいかにもギリシャらしいというか、荘厳で格調に満ちたもののように思われた。なかでも印象に残った演出は、紀元前何千年も昔からのギリシャの歴史を、古代から現代まで、その時代時代の人々の衣裳を使って、順を追って紹介していく。その歴史絵巻は、ヒトゲノムが解読された現代を象徴する、DNAを意味する螺旋模様の演出で終わる。 あくまで人間を中心に据え、人間の歴史を紹介していく姿が、ギリシャらしい。これが日本人だったら、まず人間をとりかこむ自然の姿の移り変わりをメインにし、クライマックスは地球!環境!を訴えかける内容になっていたのではないか。人間とは何か、そのありようを考え続けてきたギリシャ哲学の重鎮・ソークラテースやプラトーンなどを輩出してきたギリシャならではの演出だと思う。 近代オリンピックも100年以上の歴史をもつようになり、クーベルタン男爵の当初意図する理念とは大幅にかけ離れた部分も大きくなってきた。が、ともあれ、表舞台でプレーする選手たちのドラマは、昔も今も変わらない。17日間の熱戦を見守りたい。

  • 長崎殺人事件リアル

    文字だけによる表現の世界で、自分の真意を相手に正確に伝えるためには、相当の文章力を必要とする。書き手に文章力があったとしても、読み手に読解力が不足していたり、あるいは書き手の意図を歪めて解釈したりすると、書き手の真意が正しく伝わらず、行き違いが生じる。一旦行き違いが生じてしまうと、その行き違いを修正するためにさらに百万言を費やさねばならなくなり、そのための文章力がさらに要求されるのである。 面と向かってはなかなか言えないことでも、簡単に書けてしまうのがネットの世界の最大のメリットでもある。しかし、忘れてはならないのが、文章を書くということは、相当難しいことだということだ。 その場の勢いで、ついつい激しい表現や配慮を欠いた言い方をしてしまう。そしてそれを推敲もせずにアップロードする。そして、それがフレームへと発展することになる。ましてや短時間でアップロードを要求されるチャットでは、なおさらだ。大人でもフレームになると分別を欠いた喧嘩になってしまって収拾がつかなくなってしまうのだから、問題解決能力の未熟な小学生同士の場合、極端な解を選択するということは、十分起こり得ることである。 ネットを使うということは、難しいことなのだ。 小学校の仲良し女の子2人組。それが、ネットの掲示板やチャットでのトラブルによって、片方の女の子が相手をカッターナイフで切りつけて殺害する事件が起きた。2人はそれぞれ自分のHPを持っていて、被害者の女の子のHPに、加害者の性格などについて悪く書かれたらしい。またリアル世界でも、被害者に自分の体重のことを茶化されたという。特にこのぐらいの年頃の女の子はそういったことに敏感であることに加え、仲良し組というものは一旦仲がこじれると憎さ百倍になるということもあって、加害者は被害者のその態度に立腹し、殺意を覚えたらしい。 被害者のほうは亡くなってしまったので加害者側の言い分しかわからないが、これだけを信じるなら、被害者のほうにも落ち度がないわけではない。が、それにしても、痛ましい事件であることには変わりはない。 さて、加害者のほうは殺害行為を実行するにあたって、TBSの「月曜ミステリー劇場」の手口を参考にしたらしい。ということは、今流行りの T B S は 殺 人 幇 助 と い う こ と か (w ねえ、京都府警さん(爆)。