Category: Gadgets ガジェット

  • 旺角先達廣場

    Sincere Podium
    香港在住携帯博士・山根康宏氏イチオシの香港一の携帯電話マーケット、先達廣場。何十軒もの携帯ショップが所狭しと軒を連ね、最新機種から中古品までいろんな種類の携帯電話や、アクセサリーが売られている専門店街である。
    Mong Kok
    MTR旺角駅のD1出口を上がると、眼前には電気街やVideo CD/DVDショップ、そして携帯ショップが広がっている。少し歩くと、左手に先達廣場のビルがある。
    先達廣場は3階建てになっていて、1階と2階には携帯ショップ、3階はフィギュア・鉄道模型・アダルトグッズなどの専門店となっている。携帯電話は新規・中古含め各種売られているが、1階よりも2階のほうが若干安いようだ。店先に気だるそうに立っている店員の中国人のお姉さんたちは、どことなく日本の繁華街にいる中国エステの立ちんぼのお姉さんを思わせる雰囲気である。
    香港はじめ東南アジア・ヨーロッパ諸国の携帯電話の買い方は、日本とまるっきり異なっている。日本では、携帯電話を買うときは、まずドコモやauなどの携帯通信事業者と契約をし、ドコモならドコモの機種を、auならauの機種を選んで買うようになっている。ところが、こちらでは機種は機種として選んで買い、携帯通信事業者は別にキャリアショップに行って契約するようになっている。たとえば、NOKIAの機種を買って、SmarTone-Vodafoneの携帯通信事業者と契約する、といったぐあいである。事業者と契約したときに貸し出される小さなICカード(SIMカード、またはUIMカードと呼ばれる)を電話機の中に差し込んでスイッチを入れると、その事業者の携帯電話として使うことができるようになる。
    このやり方は日本人から見ると二度手間のように感じられるのだが、電話機の規格や仕様が事業者にかかわらず統一されているので電話機メーカーからすればいちいち異なった仕様の電話機を何種類も作らなくても済み、また利用者の立場からは、もっと安い事業者が出てきてそれに乗り換えるときに、わざわざ電話機ごと買い換えなくても済むというメリットがある。また国を問わず仕様が共通なので、国をまたいだローミング利用が簡単だったり、逆にそれぞれの国ごとに違う事業者と契約して、1台の端末でそれぞれの事業者と入れ替えて利用できるというのも大きな特徴である。さらに、アクセサリーが世界共通なので、どこの国へ行っても共通の部品が手に入るという利点もある。
    日本でもボーダフォンから売り出されているNOKIA6630や、まもなく売り出される予定のNOKIA6680に対応した着せ替えカバー、キャリングケース、メモリ、Bluetoothヘッドセットなど、日本ではNOKIAの携帯電話自体あまり出回ってないので、これらはNOKIAショップで細々と割高の値段で売られているだけなのだが、香港では当たり前のように多種多様なものがリーズナブルな値段で並べられている。
    ということで、もうすぐ日本で発売されるNOKIA6680に対応した着せ替えカバーと256MBのRS-MMCメモリ、キャリングケース、そしてBluetoothヘッドセット(NOKIA HS-36W。日本未発売)を買ってきた。あと、持ってきた携帯電話(702NK、NOKIA7600、NOKIA6650)のバッテリ=の残量がそろそろ危なくなってきたので、香港の電気プラグの形状に対応した充電器もゲットしておいた。
    先達廣場を出ると、西洋菜南街という通りに出る。ここは夜になると歩行者天国になる。
    Sai Yong Choi Nam Street
    Sai Yong Choi Nam Street
    まさしく、お台場の「台場小香港」のモデルそのままの風景が展開されていると感じたのは僕だけだろうか。
    Daiba Little Hong Kong
    ※参考:台場小香港

    【参考】深水埗

    ちなみに、旺角から地下鉄で数駅行った深水埗というところにも、電気街がある。
    Sham Shui Po
    こちらは、モバイル関連よりも、PCのマザーボードやパーツなどがメインで売られている専門店街のようである。

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  • 香港バタフライ

    片瀬那奈・しらたひさこ主演の角川Web映画「香港バタフライ」がネット配信されている。
    生まれつき運に見放された人生を送る主人公の菜穂美(片瀬那奈)。失意の日々を送っていると、香港在住で旅行代理店に勤める友人、真紀子(しらたひさこ)から突然、香港への誘いのメールが届く。香港へ向かった菜穂美は真紀子の手がける「開運ツアー」のモニターとして香港の観光スポット各地を回るが、運の悪さは相変わらず。失意のうちに日本に帰ろうとする菜穂美に、真紀子は香港バタフライの伝説を語る。昔・イギリス人と結婚して香港にわたり、事業を起こして大成功した日本人女性の周りを常に飛んでいたという伝説の蝶である。その蝶の奇跡を信じる菜穂美だが……。
    新界の車公廟に参詣したかと思うといきなり香港島の文武廟に瞬間移動したり、香港で仕事しているはずの真紀子が仕事の連絡にボーダフォンジャパンの携帯を使ってたり(ボーダフォンが協賛だからね……でもせめて702NKにしてNokia Tuneを鳴らしてほしかったな)など、突っ込みたくなるところは多いのだが、香港政府観光局が特別協賛していることもあって、香港の風景をくまなく紹介する作りになっており、見る人を香港の街にひきつける、というしかけだ。
    NTT西日本のインタラクティブ・コンテンツ配信システム「Vi! Click」による配信。本編だけでなく、アイコンのクリックによって映画のシーンに関連したロケ地の解説や観光ルート検索などが可能となっている。
    11月1日からVodafone live! BBでも配信が開始された。また同じく協賛する全日空の香港便の機内でも視聴が可能となっている。
    この映画ですっかり頭の中を香港モードに切り替え、今日から3泊4日の行程で香港に向かうのだった……。

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  • 【ネ申木幾】NOKIA Eシリーズ【続々降臨?】

    10月13日に、NOKIAからEシリーズの発表のニュースが。人が温泉につかって留守にしている間に続々と登場。なんてこった……。

    Nokia E Series、うっわー、キタキター!!(パーム飲茶blogより)
    なんかNokiaからどーんと3つも出てきちゃったんですけど!Eシリーズっす。いずれもSeries60です。うーむ、なんかヤバイですよ!
    Eシリーズの共通規格は
    ・Series60 3rd Edition
    ・W-CDMA対応
    ・ついでに無線LAN搭載!
    ・Bluetooth、そんなのあたりまえー
    ・ハイレゾ画面(352×416ピクセル、E61はもっと広いような気も)
    ・Blackberryコンパチ&Nokia Business Centerサポート
    ・Office 97/200/XP/2003のWord/Excel/PowerPoint表示
    ・内蔵70MB/miniSDカード(E61/E70)
    です。
    仕事にバリバリってことで、ハイソなN、ビジネスのEと、Nokiaは今後アルファベットでハイエンド系モデルをシリーズ化するようです。

    パーム飲茶blogの山根氏も、BlackberryチックなE61に注目しているようだが、僕もこの中で欲しいとすればE61だろう。E60はN70とあまり見た目は変わらなそうだし、そもそもストレート形のNokia端末はデザイン的に6680がベストだと個人的には思えるので。E70も悪くなさそうだが、ちょっと人前に出して使うのは恥ずかしかったりするかな。合コンのときに話のネタにはなるかもしれないけど。
    WCDMA対応なので、日本国内でもドコモFOMAかボーダフォン3Gで利用可能。FOMAユーザーがEメール(iモードメールではない)やGPRSデータ通信をするためにはmoperaUの加入が必要。Nokiaジャパンによれば、日本でもぜひ出したいとのことだが、キャリアブランドとして出すかメーカーブランドとして出すかは今のところ未定とのこと。ドコモが出すとは到底思えないし、よしんば出したとしてもドコモ流の独自仕様(改変・規制)が入ったNokiaと似ても似つかぬ端末になって出てくることは火を見るより明らかなので、ボーダフォンから出してくれるか、少々値が張ってもメーカーブランドで直販してくれるのがベストかな。いっそのこと、WindowsXPみたく、英語版のOSで、メニューやダイアログは英語表示でいいから、あとから日本語入力・表示できる多言語化オプションを追加できるようになれば、海外で売ってるのを手に入れて使えるのになあ。そしたら、キートップも英語版でカッコイイし、それでボーダフォンのSMS/MMSが使えれば、これ以上ないぐらいの神機になれるのに。
    なおE70以外はカメラがあえてついていない。セキュリティ上の理由でオフィス内にカメラ付き携帯電話を持ち込めない会社に勤めるビジネスマンに配慮してのこと。
    音楽ケータイや2画面ケータイも結構だが、こういう機種を日本でももったいぶらずにどんどん出してもらいたいものだ。

    【関連サイト】

    Nokiaプレスリリース
    Nokia製品サイト(E60 E61 E70
    Nokia、メールサービス対応強化の企業向け携帯新シリーズ(ITmedia +Dモバイル)
    「エンタープライズ市場のトップを狙う」──Nokiaのビジネス携帯「ESeries」(ITmedia +Dモバイル)

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  • 【ネ申木幾】Vodafone V702NK2 (NOKIA6680)【降臨!?】

    ついに「来週」がやってきた――。「来週発表予定」と毎週言われ続けて待ちぼうけを食わされていた我らノキアユーザだったのだが、ボーダフォンは今日、秋冬商戦に向けた新機種として、NOKIA6680ベースのV702NK2をこのたび発売すると発表した。
    今日の16時から帝国ホテルで行われたボーダフォンの発表によると、このたびボーダフォンでは702NK2を含め4機種を新たに発表した。「おさいふケータイ」FeliCaチップ搭載の「703SHf」をはじめ、「703N」「V604SH」と一緒の発表なのだが、702NK2はボーダフォンが初めて”スマートフォン”と認めた位置づけでの発表だ。発売は10月下旬予定とのこと。
    今更6680?という気もしないでもないが、ともあれ、NOKIAから新機種が出てくれることは非常に喜ばしい。デザイン的にも機能的にも申し分ないし、発売されたら真っ先に買いに行くだろう。
    あとは、アプリのインストールや音楽ファイル再生に変な機能制限が入ってないことを祈るばかりだ。

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  • NOKIA6650

    今更?という気もしないでもないが、NOKIA6650である。定価7万円以上もしたものが、NOKIAのオンラインショップで19800円まで値下がりしたので、つい買ってしまった。
    WCDMA/GSMデュアルバンドのコンパチブルタイプ。日本でも使用可能だ。ユーザインタフェースはNOKIA7600とほぼ同じなので特に迷うことなく使うことができる。
    しかし画面表示は英語しか対応していないので、日本語でSMSをバシバシ打つ、という使い方はできない。まあ、香港、シンガポール、フィリピンなどの英語圏の国のSIMカードを挿して現地のサービスを受けることは可能そうだ。
    とりあえず、NOKIA7600に挿していた3G International Rechargable SIM Cardをこちらに移し変え、NOKIA7600には昔買ったSmartone(現Vodafone-Smartone)のプリペイドSIMカードを挿して使ってみることにしよう。

    【関連サイト】

    NOKIA6650(英語版)(日本語版)(ボーダフォン V-NM701
    NOKIA統合スレッド phone:7
    塩田紳二のVGS端末レビュー 「Nokia 6650」を試す

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  • NOKIA7600

    今更?という気がしないでもないが、NOKIA7600である。
    Vodafoneから出ているV702NK(NOKIA6630)は確かに優れたスマートフォンなのだが、いかんせんVodafoneバージョンということで、いろいろと機能制限がある上、キャリアから出しているということもあってUIが中途半端に日本ローカライズされているところがある。
    NOKIA7600は、以前シンガポールで買ったNOKIA6610iに似たUIを持っていて、かねてから心惹かれるものがあったのだが、NOKIA7600はVodafoneで売っている電話機ではないので、そこにVodafoneのSIMを挿しても、使えるのは音声通話とSMS(ショートメッセージサービス)、Email機能(SMTP・POPサーバに直接アクセスして通常のEメールを携帯から送受信する機能)だけで、Vodafoneから売られている電話機で使えるVodafone Live!やMMS(マルチメディアメッセージサービス)は、NOKIA7600では使えないとされてきた。Vodafone Live!はともかく、MMSが使えないというのは、メル友がほとんどドコモかAUユーザーの僕としては、非常に不便このうえないものだった。日本では、異キャリアへSMSを送信することができず、メッセージ送信にはMMS機能を使う必要があるからである。
    ところが、NOKIA7600でもVodafoneのMMS機能が使えることが判明した上に、その手順まで草の根レベルで次第に明らかにされつつあるのを知った。MMSが使えるのなら何も問題はない。気がつくと八重洲地下街のノキアショップに足を運んでおり、受付に立っていたキレイな中国人のお姉さんの笑顔に魅せられた僕は一も二もなくサクッとゲットしてきた。
    NOKIA7600は、キャリアが売っている携帯電話ではないので、USIMカードを発行しているキャリアであればどこのものでも使用可能である。日本のキャリアならVodafoneはもとより、ドコモのFOMAでも使用できる(ただし通話とSMSのみ。GPRSデータ通信は不可。Vodafoneなら可)。実は僕がSIMフリーの携帯電話を欲しかったもう一つの理由は、去年香港で買ったSmarToneのプリペイドSIMの有効期限が近づいているので、電話番号を維持するためにリチャージをしたいのだが、リチャージに必要なパスワードの設定を現地でしてくるのを忘れたので、SIMフリーの携帯電話があればそこにプリペイドSIMを入れてパスワード設定ができるから、ということがあった。
    さっそく、SmarToneのSIMカードを入れて、スイッチON。電話機の画面に「Vodafone JP」と表示された。この「Vodafone JP」とは、香港のSmarToneのキャリアが日本のVodafone網にローミングインしていることを意味している。通常、他網にローミングすると、GSM電話機の画面に表示されるキャリア表示は上段にローミングイン先のキャリア名(この場合「Vodafone JP」)、下段に小さい文字でSIMカードのキャリア名(この場合「SmarTone」)が表示されるのが普通であるが、NOKIA7600の場合、ローミングイン先のキャリア名である「Vodafone JP」しか表示されないようだ。これではどのキャリアから課金されるのか迷いそうだ。
    しばらくすると、NOKIA7600宛にSMSが届いた。SmarToneからのメッセージで、ローミングアウト先からの電話のかけ方が書かれている。ためしにVodafoneの携帯と通話試験をしてみると、ちゃんと問題なく通話ができた。
    次に、SmarToneのプリペイドSIMカードをNOKIA7600から抜き、VodafoneのUSIMカードを挿してから、NOKIA7600の電源をONしてみる。すると、さっきと同じように画面に「Vodafone JP」と表示され、Vodafoneの携帯として使えるようになった。
    ここで秘技あqwせdrftgyふじこlp;@:
    によりMMS、VFJP Web等の設定を行うと、これまでのVodafone携帯としてメール打ちまくり、Webアクセスしまくりが可能となった。

    #但しMy Vodafoneにはアクセスできないので、通話料金明細などを調べるにはもう一度V702NKのほうにUSIMカードを入れ替えて調べる必要がある。どうせならSmarToneみたくSMSリクエストができるようにして、結果もSMSで返してくれるようにしたらいいのに……せっかく世界標準のSMS機能がついてるんだから;
    ともあれ、UI的にはNOKIA7600がとても気に入っているので、しばらくはこれをメインに使って、V702NKはデジカメ専用機にでもしようかな。ま、V702NKはせっかくスマートフォン機能がついてるしPCとの連携も簡単にできるようになってるのだから、PDAの代わりとしても使えるかもしれない。そして、来週(笑)NOKIA6680が出たときにサクッと買い換えて、NOKIA7600にはSmarToneを常時挿しっぱなしにして使う、というのもアリかと。

    【関連サイト】

    NOKIA7600 (英語版)(日本語版
    NOKIA 統合スレッド シリーズ12
    「Nokia 7600」がボーダフォンから~VGSのラインアップが明らかに(ZDNet)
    ユニークな形の3G端末「Nokia 7600」、日本発売へ(ZDNet)
    モダンとエスニックの融合~デザイナーが語る「Nokia 7600」(ZDNet)
    Symbian Knowledgebase
    危険なパス ttp://www.interq.or.jp/blue/yasurk/702nk.txt

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  • 702NK フォント入れ替え

    僕が今持っている携帯の1つであるVodafoneのV702NKなのだが、日本語のシステムフォントが大きすぎて不恰好だという声がよく聞かれ、システムフォントの入れ替えをする人が多い。
    V702NKはSymbian OS上で動くスマートフォンでもあるので、ネット上に転がっているSymbian用のシステムフォントをPC経由でV702NKに転送することにより簡単に入れ替えることができる。具体的な方法はtkhs氏の覚書や津邑公暁氏のPalm.RogueLife.org、ぐらとらいだー氏の俯瞰風景。などに詳しく書かれているが、要するに、gdrファイルというフォント用のファイルをNokia PC Suiteを使って端末に転送することになる。
    702NKで使われているシステムフォントには2種類あり、大きいほうのシステムフォント(JapanPlain16.gdr)は、画面下部のナビゲーションや待受画面上部のオペレータ名、メニュー、メール本文などに用いられる。それより小さい文字(JapanPlain12.gdr)のほうは、メニュー画面のアイコン下部の文字などに使われている。ネットなどから入手したgdrファイルをJapanPlain16.gdrまたはJapanPlain12.gdrというファイル名にリネームして、Nokia Phone Browser上のC:(フォンメモリ)またはE:(外部メモリカード)ドライブの直下にSystem\Fontsというディレクトリを作ってその下に転送し、端末を再起動すれば、システムフォントが置き換わるしくみである。
    津邑氏のサイトには、M+フォントや東雲フォントなどの非常に美しいフォントのgdrファイルが既にいくつか公開されているので、それをダウンロードすればそのまま使うことができる。が、自分で好きなフォントを組み合わせてgdrファイルを自作することも可能だ。
    僕は、昨年シンガポールで買ったNokia電話機のシステムフォント(MacのChicagoみたいなフォント)がちょっと気に入っていたので、702NKもそんな感じのフォントにしてみたいという気持ちがあった。そういうわけで、702NKにChicagoフォント(またはChicagoライクなフォント)を入れることに挑戦したのである。
    まず、必要なものを用意する。
    Symbian用のフォントファイルはgdrファイルなのだが、このgdrファイルは、ライセンス上、誰でも勝手に公開するということはできない。ネット上に広く流布しているファイルは、Adobe社の規格であるbdfフォーマットのフォントファイルが多い。従って、bdfファイルからgdrファイルに変換するツール(プリプロセッサ)が必要である。
    プリプロセッサとして、bdf2gdr.plというPerlスクリプトがフリーで公開されている。これと、NOKIA社が公開しているSymbian SDKの中に含まれているfnttran.exeとを使って、bdfからgdrファイルに変換するのである。
    Windows上でPerlスクリプトやfnttran.exeを動かすためには、もちろんPerlの実行環境が必要だ。これはActivePerlなどのフリーのものがインストールされていればよい。
    bdfファイルは、普段WindowsでおなじみのTrueTypeフォントから変換して作成することができる。そのためのツールはWFONTXとFontx2BDFだ。
    PC用の日本語フォントはShift-JISベースのことが多いのだが、Symbian OS上で動くフォントはすべてUNICODEに統一されているので、漢字コードをShift-JISからUNICODEに変換するマッピングテーブルが必要である。これは津邑氏のところで用意されている。
    また、Vodafoneの携帯電話に使われる絵文字を表示させるためには、絵文字記号用のフォントも用意しなければならない。これも津邑氏のところで用意されている。
    つまり、Windows上でgdrファイルを作成するのに必要なものは、

    1. bdf2gdr.pl津邑氏のサイトからダウンロード
    2. fnttran.exeが入っているSeries 60 SDKs for Symbian OSForum NOKIAからダウンロード(事前にユーザ登録要。英語)
    3. ActivePerlここからダウンロード(英語)
    4. WFONTXFontx2BDF
    5. UNICODE変換マッピングテーブル、絵文字記号用フォントSYMBOL12.HEXSYMBOL16.HEX津邑氏のサイトからダウンロード

    ということになる。さっそく用意して、Cドライブ直下にbdfというディレクトリを作り、WFONTX.*、WFONTXRC.H、bdf2gdr.pl、SYMBOL12.HEX、SYMBOL16.HEXをその中に入れた。Fontx2BDFを解凍してできたfontx2bdfという名前のファイルは、fontx2bdf.plにリネームしてbdfディレクトリ内に入れた。
    準備を整えたあと、いよいよ元となるフォントを入手する。どうせChicagoフォントを入れるなら、日本語のほうもMacライクにOsakaフォントなど入れてみようと思って、TrueTypeのChicagoフォントとOsakaフォントをネット上からダウンロードした。これらのフォントはコントロールパネルなどを使って「インストール」しておかなければならない。
    WFONTX.EXEをダブルクリックして開くと、インストールしてあるフォントのリストが画面左側に並んでいる。
    WFONTX画面
    その中から「Osaka-等幅」を選択する。そして画面右側のHeightに「15」Widthに「7」を入れる。FontX Nameは適当に「osaka」とでも入れておき、FontX Typeのところで「KANJI」にチェックを入れる。Save Nameには「osaka.mnf」と入れて、「NonStop!」ボタンをクリックすると、bdfフォルダ内に「osaka.mnf」ファイルができる。
    次に半角カナ用、英数字用のmnfファイルを作る。
    Font: Osaka-等幅
    Height: 15
    Width: 7
    FontX Name: osakar
    FontX Type: ANKにチェック
    Save Name: osakar.mnf
    として「NonStop!」ボタンをクリックすると、半角カナ用のosakar.mnfファイルができる。次にFontにChicagoを指定し、Height: 15、Width: 7、FontX Name: chicago、FontX Type: ANKにチェック、Save Name: chicago.mnfとして「NonStop!」ボタンをクリックし、英数字用のchicago.mnfファイルを作る。
    そのあと、fontx2bdf.plスクリプトを使って、mnfファイルをbdfファイルに変換する。MS-DOSプロンプト(コマンドプロンプト)を立ち上げ、


    C:\Documents and Settings\ahoaho>
    cd \bdf
    C:\bdf> perl fontx2bdf.pl osaka.mnf osaka.bdf
    C:\bdf> perl fontx2bdf.pl osakar.mnf osakar.bdf
    C:\bdf> perl fontx2bdf.pl -a chicago.mnf chicago.bdf ← オプション「-a」をつけるのを忘れないこと

    というコマンドを打つ。そうすると、bdfディレクトリ内に「osaka.bdf」「osakar.bdf」「chicago.bdf」の3つのbdfファイルができる。gdrファイルを作るためには、漢字用・半角カナ用・英数字用の3種類のbdfファイルが必要なのである。
    そしていよいよ、bdf2gdr.plの出番である。

    C:\bdf> perl bdf2gdr.pl -16 osaka.bdf osakar.bdf chicago.bdf

    と打つ。オプションの「-16」は、702NKのシステムフォント「JapanPlain16.gdr」を生成するためのものである。「JapanPlain12.gdr」を生成するためには、オプションに「-12」を指定する。引数は、順番に、漢字用bdfファイル名、半角カナ用bdfファイル名、英数字用bdfファイル名を指定する。
    そうすると、


    You’ve got unicode bdfs 3316.bdf and gd file `3316.gd’.
    The UID of the font is [215704575].

    Okay, now run
    ——————————————————————
    fnttran 3316.bdf 3316.gd JapanPlain16.gdr
    ——————————————————————
    and you will get `JapanPlain16.gdr’ font file. enjoy!

    という表示が出て終了する。この「3316」とか「215704575」とかいう数字はランダムに生成され、実行するたびごとに異なった値になる。この場合は、実行後、「3316.bdf」というファイルがbdfディレクトリ内にできているはずなので、

    C:\bdf> fnttran 3316.bdf 3316.gd JapanPlain16.gdr

    と打てば、JapanPlain16.gdrファイルが出来る。
    Windowsのデスクトップ上に「System」というフォルダを作成し、その中に「Fonts」というフォルダを作成してその中にこのJapanPlain16.gdrファイルを突っ込む。そして、NokiaSuiteを立ち上げ、702NKを接続してNokia Phone Browser上で電話機内の「C:」ディレクトリの直下に「System」フォルダごとドラッグしてから、電話機を再起動すると、ちゃんとシステムフォントが変わっていた。
    ただ、英数字の「M」とか「W」「m」などの幅の広い文字が、両端が切れていてちゃんと表示できない。WFONTXで指定したWidthのピクセル数の幅で各文字が切られてしまうので、幅の広い文字は両端が切られてしまうのだ。
    chicago.bdfファイルをテキストエディタで開いてみる。ここのサイトでBDFフォーマットの詳しい仕様の説明が書かれているので、これと見比べながら、「M」「W」などの幅広文字について個別に手作業で修正することもできるのだが、めんどくさい。
    しかたないので、自分でツールを使ってChicagoフォントをbdf化するのはあきらめ、既にChicagoフォントのbdf化されたものがネットに転がってないだろうかと、ネット上を探すことにした。
    すると、http://www.rockbox.org/fonts/に「xtal-14.bdf」というのがある。これがChicagoライクなので、これを頂戴し、さきのosaka.bdf、osakar.bdfと組み合わせて

    C:\bdf> perl bdf2gdr.pl -16 osaka.bdf osakar.bdf xtal-14.bdf

    で合成することにした。しかし、このように打つと

    !!! Error !!! BDF `xtal-14.bdf’ has invalid charset (fontspecific-1).

    というエラーが出る。どうやら「fontspecific」という言葉が悪さをしているらしい。ためしにxtal-14.bdfファイルをテキストエディタでのぞいてみると、
    CHARSET_REGISTRY “FontSpecific”
    という行があった。そこで最初に作ったchicago.bdfファイルで同じようなエントリを探してみると、
    CHARSET_REGISTRY “ISO8859”
    と書かれている。そこで、xtal-14.bdfファイルのFontSpecificという文字をISO8859に書き換えてもう一度bdf2gdr.plを走らせてみると、今度はちゃんと通った。
    こうしてできたシステムフォント。ちょっと海外携帯っぽくてカッコイイかも。
    スクリーンショット1 スクリーンショット2
    ちなみにJapanPlain12のほうは東雲12をそのまま使っている。
    ただし、こうしたフォントの入れ替え行為はNOKIA、Vodafoneのサポート外になるので、実行する場合はあくまで自己責任のもとで。

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  • カセットテープの内容をデジタル化

    僕には年が1つ上の、小さい頃から仲良しだった従兄がいて、高校生ぐらいの頃、よく電話をかけあっていたことがあった。僕は普段電話では15分以上会話することはめったにないのだが、彼とだけは2時間でも3時間でも会話することができた。そのときの会話をカセットテープに録音して、今でもたまに聴いてみると、当時の思い出がよみがえって懐かしい気持ちにさせられる。
    さて、カセットテープは磁気で記憶するものなので、時がたつと品質が劣化してしまい、しまいにはダメになってしまうのだが、これらをデジタル化して音声ファイルとしておけば、半永久的に保存することができる。
    アメリカのITエバンジェリストとして有名なKim Komando女史のメールマガジンからの引用。
    カセットテープの内容をPCでデジタイズする方法
    一番簡単なのは、近所の電気屋さんでケーブルを買ってきて、カセットデッキの出力(LINE OUT)端子とPCのサウンドカードの入力(LINE IN)端子をつなぐことである。そうしておいて、次にサウンドをキャプチャーするソフトを用意する。カセットテープの入力からWAVファイルを作成するソフトが最もシンプルだ。ソフトにはいろいろあるが、フリーで手軽なのはAudacityだろう。
    Audacityを使ってWAV化してしまえば、あとはそれをCD-Rに焼くなりPCで煮るなりMP3に変換するなり、好きにすればよい。ちなににAudacityのサイトにアクセスすると自動的に日本語のページにアクセスできるので、英語が不安な人も安心だ。

  • Vodafone 3G (V702NK)

    NOKIA6630をベースとしたW-CDMA/GSMデュアルモード端末がボーダフォンから12月8日にV702NKとして発売された。
    GSMトライバンド(GSM900/1800/1900)対応なので、日本はもちろん、アメリカにもアジア・ヨーロッパにも持ち出し可能。Symbian OS搭載でスマートフォンとしての使い方も可能とうたわれている。2chでの前評判も上々で、「軒神様」「ネ申木幾」などと言われ期待されている。国際ローミング端末としての機能に目をつけていた僕は、さっそく発売日の8日に買ってしまった。
    近所のボーダフォン・ショップは既に品切れ(というかそのショップには2台しか入荷してなかったらしい。おまえら売る気あるんか>ボーダ)で、新橋のキムラヤという量販店まで足を延ばしてゲットした。新規契約で8800円。但し2年契約のプランとVodafone Live!、ボーダフォンアフターサービスへの加入が条件。
    さて使ってみた感想は、決して悪くない。電源起動時のメロディや着メロ(Nokia Tune)が、以前シンガポールで買ったNOKIAのGSM端末と同じだし、ユーザーインタフェースも似ているのが気に入っている。メニューを英語モードに切り替えるとまんま海外端末そっくりになる。通話品質もクリアだ。
    さっそくボーダフォン仲間にSMSを打ちまくる。SMSとはショートメッセージのことで、140バイト程度の短文を相手の電話番号めがけて送ると、SMS対応の電話機にそのメッセージが表示される機能である。GSM圏の携帯電話であればどこの国の携帯でもだいたいこの機能を備えている。もちろんボーダフォンからそういった海外事業者の携帯にもSMSを送ることができる。但しNTTドコモのFOMAには送ることができない。FOMAはFOMA同士でしか通用しない独自のショートメッセージの規格だからである。
    キャリア側の都合なのか、NOKIA6630が実現できる機能のうち一部は制限されているようである。例えばV702NKにはRealPlayerという音楽再生アプリケーションが標準でインストールされているが、そこにMP3ファイルを勝手に持ってきて聴くことはできない。そんなことをされてはキャリアの〈着うた〉サービスが成り立たなくなるからだろう。またSymbian OS上で動くアプリケーションをダウンロードして実行する機能がNOKIA6630のもともとの機能としてあるのだが、V702NK上で実際に動くアプリケーションはあらかじめ認証を受けたものに限られ、自分で勝手に作ったアプリケーション、いわゆる〈超勝手アプリ〉を動かすことはできないようになっている。セキュリティ上の理由というのが表向きの理由だが、超勝手アプリに期待して買った層からは大きな失望が沸き起こり、2ch上でも一時は祭りになってしまった。これについては草の根レベルで対応策がとられている模様で、2~3日すると祭りも沈静化した様子である。
    日本の国産の携帯とは少し趣が違っていて良くも悪くも癖のある携帯である。カメラでQRコードを撮影したり、GPS機能をフルに使ったり、おサイフケータイとしてsuicaをインストールして使ったり、その他最先端の機能をバリバリ使いこなしたい向きにはおすすめできないが、モデルチェンジしてもユーザーインタフェースが統一化されていることや、メニューなどがわかりやすい構成になっていることなどを肌で実感すると、世界の大部分の国でNOKIAがトップシェアで使われているのもうなずける気がする。

    【関連サイト】

    NOKIA社によるプロモーションビデオ
    Vodafone702NK/Nokia6630まとめ

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