Category: Computer and Network Risks ネットの危険性

  • 続続・ものを書くこと

    ブログがすっかりインターネットの世界でメジャーになったようだ。僕がブログを書き始めた1年半ほど前では、ブログはまだまだ一部の先進的なインターネットユーザが作っていただけで、ブログサイトも木村剛氏や松永英明氏などの大御所がほとんどだったのだが、今では、ちょっと個人サイトを作っていただけの人でも、流行りのようにブログを書くようになった。単なるWeb日記というものは昔からあったが、トラックバックによって他のブログと関連付けられる機能などが人気を集めたものと思われる。 それこそネコも杓子もブログを書くようになったのだが、ブロガーのライティングスキルにも個人差があり、中には何気なく書いたことで問題を起こしてしまうブログも散見されるようだ。 先月、コミケ会場近くでコミケ客相手にホットドッグなどを売るアメリカのNathan'sの日本フランチャイズ店でバイトしていた笹間某というお嬢さんが、コミケの入場者を写真に撮って自分のブログで「みんなオタ」「これがぶぁぁぁぁあっているの。恐い!きもい!」などとコメントしたり、コンビニに売られてる「もえるるぶ」(情報誌「るるぶ」の萌え情報版)を手にとった写真とともに「もえるるぶってどないやねん!きんもーっ☆中にはコスプレがあるとこなどが案内されてます。きもすぎです」などと書いていたところ、たまたま目に留まった読者らから猛反撃を受け、彼女を雇用していたNathan'sが謝罪に乗り出す対応に追われるという騒ぎがあった。また、女性下着メーカー「トリンプ」の吉越浩一郎社長が、日経新聞連載中の男尊女卑エロオヤジ小説といわれる渡辺淳一「愛の流刑地」を絶賛し、渡辺氏に自社の下着のサンプルをプレゼントまでしていたことを自分のブログに書いたところ、「愛の流刑地」に批判的な女性陣を中心に吊るし上げに遭い、ブログ閉鎖に追い込まれてしまったという事件もあった。 おそらく、書いた本人は深く考えずに自分の思ったことをそのまま書き散らしただけに違いない。しかし、ものを書くということは、本来とても難しい作業なのだ。素人の生兵法でブログに手を出すことは、大ヤケドのもとになる。 ブログを書こうとする人は、Rebbeca Blood著 yomoyomo訳「ウェブログ・ハンドブック」をまず読んだほうがよいだろう。この本についてはこのエントリーでも述べているが、個人でブログを書くときの非常に重要な助言や示唆がまとめられている。繰り返しになるが、ここでその内容を引用しておきたい。 この本でポイントとなっていたのは、「とにかく、自分の書きたいときに、書きたいものだけを書くこと」を強調していたことだろう。個人でブログを運営するときには、最初は自分が書きたいことを書いているのだが、だんだん読者が増え、固定客がつくようになってくると、そのうち自分の書きたいことよりも、読者に受ける内容を書かなければという強迫観念に取り付かれてしまい、いきおい大衆に迎合して自分を見失ってしまうことが往々にして起こる。そうなってしまうと、ブログを書く本来の楽しみが失われてしまい、一体誰のためにこんなことをしているのかわからなくなってしまう。これでは書き手も読み手も不幸だ。著者は、このように自分らしさを失ってしまったブロガーには、しばらく休養をとることを勧めている。休養をとったあと、再び〈書きたい〉という気持ちになったなら、そのときにまた復活すればよい。ブログとは、不特定多数を楽しませるためではなく、1人のオーディエンス、つまり書き手自身に向けて書くべきであると主張している。 もう一つ忘れてならないこととして指摘されていたのが、「ブログに一旦書いたことは、あとから訂正がきかない」ということ。確かにブログツールの編集機能を使えばあとから修正することはできる。しかし、修正するまでの間にサーチロボットにキャッシュされてしまえば編集前のテキストがどこかに残ってしまうし、第一、書いた内容を、あとから事情が変わったからといって、その履歴を残すことなく簡単に修正したり、削除して最初からなかったことのようにできてしまうようでは、媒体としての健全性に欠けるではないか。ブログに一旦書いた内容を修正するときは、リライトしたり削除したりするのではなく、追記という形で補足するのが正しい使い方である、というのである。これは独りブログに限らず、ウェブサイト全般にいえることなのだが、ひとたび発言するからにはその内容には最後まで責任をもつべきである、という著者の主張は、首肯せざるを得ないものがあった。 また、この本には、ブログに書くにあたっての注意も書かれている。特に仕事をしている人や、職探しをしようとする人は、一時の感情で、汚い言葉を使ったり侮辱的な表現で他者を罵るようなエントリを書かないことだ。その時は気が済んでも、将来、その文章が人事担当者の目に留まり、人間性を評価されて不利益を受けることも考えられるからだ。現に、Googleやデルタ航空では、社員が自分の書いたブログがもとで解雇されることも起こっている。 それ以外にも、自分が過去に書いた内容のために、重大な損失をこうむることもある。たとえば、ライブドアの堀江社長の態度が気に入らないという人が、「ホリエモン氏ね」などとブログに書いたとする。あとで、その人の勤める会社がライブドアと協業する案件が持ち上がったとき、「弊社の人間に『氏ね』などと言っている社員がいる御社とは、一緒に仕事できませんね」なんて言われて、大型案件を失注してしまうこともあるかもしれない。そうなったとき、「ホリエモン氏ね」と書いた人は、責任が取れるのか。 ものを書くということは、そこまで責任を負うということなのである。 かくいう僕も、このブログを書くときは、いろいろ気を遣っているつもりだ。僕自身、ブログを書くときに心がけていることは、以下の3点だ。 (1) 読んでいる人の身になって 読む人が不快にならないよう表現に気を遣うことはもちろんだが、内輪ウケ的な内容にならないよう、状況の詳細な説明を加えて、初めて読む方や内部事情を知らない第三者の方でもフラストレーションを感じずに読み進められるように心がけている。 (2) 会社や仕事の出来事については書かない 最近、会社ではセキュリティに関する意識が高まってきているということもあるので、勤務先の情報はもちろん、業務内容の詳細についても、機密事項に触れる可能性もあるし、ニュースリリースに出ているもの以外は、書かないようにしている。 あんまり仕事関係のテクニカルな内容のネタだと喜んで突っ込んでくる人が周りにいっぱいいるから、というのもあるけど(爆) よっぽどおもしろいネタがあったら書くかもしれないが。 (3) 雑誌のコラムを連載しているつもりで つまらない内容のコラムを書いているコラムニストは、即仕事を打ち切られ、そのうち干されてしまう。僕は決してプロのライターではないが、公の場に出す文章に、プロもアマチュアもないと思っている。一つのネタを取り上げるにしても、商業作家のコラムにもひけをとらないレベルにまで料理できれば嬉しい。これはなかなかできていないが……。 無名の個人でも自分の意見を堂々と表明できるのがインターネットの大きな利点なのだが、言うまでもなく、自分の意見を出すからには、それが及ぼす結果についても、自分で責任を負わなければならない。それができない人は、お手軽にブログなど作るべきではないのである。 最後に、ブログ女王・眞鍋かをりさんの言葉を引用したい。 読んだ人が傷ついたりしないように、とか、読む人のことを必ず意識して書いています。それは読まれるために必要なこと。"読まれるブログ"と"読まれないブログ"の差が出てくるのは、そういうところに理由があるのだと思います。 【関連サイト】 「オタ」「きもい」──スタッフのブログ発言、企業を巻き込む騒動に EFF、ブログでクビにならないためのガイドラインを発表(CNET Japan) コミケでhotdogを売ったホクロが客をオタと呼びキモイとblogにかいた トリンプ Technoratiタグ: 雑感 | ブログ | きんもーっ☆ | トリンプ事件 |

  • カスタムHOSTSファイルのススメ

    PCのセキュリティを高めるために、HOSTSというファイルをカスタマイズするという方法があるらしい。 まず、HOSTSファイルとはどういうものか説明しよう。HOSTSファイルとは、IPアドレスと、それに対応する名前(URL)を関連付けるための設定ファイルである。ご存知の通り、インターネット上のすべてのコンピュータにはIPアドレスが割り振られている。このサイトの場合は、66.33.205.82だ。 IPアドレスは覚えにくいので、ウェブサイトなどは、アルファベットの名前の形(URL)にして扱うのが基本だ。たとえばこのサイトの場合、「blog.yuki.la」という形だ。URLをブラウザから入力した場合、それをIPアドレスの形に変換する必要がある。DNS(ドメインネームシステム)サーバは、URLとIPアドレスとを相互に関連づけている。 ブラウザからURLを入力した場合、まず最初にそのPCの内部のHOSTSファイルを読みに行き、対応するIPアドレスを探すわけだが、HOSTSファイルは通常何も書かれていないので、HOSTSファイルからIPアドレスを見つけることはできない。そこで次に、DNSサーバに行き、対応するIPアドレスが見つかるまで、DNSサーバを順にたどっていく。 HOSTSファイルを応用すると、悪意のあるサイトや広告サイトなどをブロックすることができる。どうするかというと、ブロックしたいサイトのURLを記述し、それに対応するIPアドレスを「127.0.0.1」にするのだ。この127.0.0.1とは、そのPC自身のIPアドレス(ループバックアドレス)を意味するので、そのサイトへのリクエストはPCから外に出て行かない。つまり、そのサイトへアクセスができなくなる、というしくみだ。 このように設定しておいた状態でWebサイトにアクセスすると、サイト上の必要なファイルはPCにダウンロードされるが、それ以外の(広告ページの)ファイルについては、他のWebサーバに格納されているので、広告ページの入ったWebサーバへのリクエストを通さないようにしておけば、広告部分を除いたページだけがブラウザに表示される、という使い方ができる。 HOSTSファイルは、スパイウェアからPCを保護するのにも使うことができる。スパイウェアは、ブラウザを利用して、そのPCのアクセス状況をある特定のネット上のコンピュータにレポートするものだが、これもHOSTSファイルを適切に編集することによって、ブロックすることができる。 従って、HOSTSファイルを適切にカスタマイズすることは、セキュリティ上、非常に重要なことなのである。 フリーのカスタムHOSTSファイルがMike Burgess氏のサイトからダウンロードできる(海外サイト)。 Technoratiタグ: パソコン・インターネット | うんちく・小ネタ | おすすめサイト | HOSTS |

  • 架空請求

    ついに僕の携帯にも架空請求らしき怪しいメールが来た。 お客様は有料会員になっています このままでは管理センターの移動がありますのでお早めに無料会員への登録変更をお願いいたします 期限は8/27 金曜日までにお願いいたします 金曜日確認が取れない場合、管理体制が移動しますのでお早めの登録変更をお勧めいたします http://www.***********/ お客様は旧管理体制のまま今現在無料会員になっていません 無料会員登録へ変更して下さい なお旧会員登録状態では管理センターへ移動します (URLは編集) 「管理センターの移動」って……(プゲラ

  • 真夏の夜のジャンクメール

    今日の夕方になって、急に僕の携帯にジャンクメールが堰を切ったようにバンバン入ってくるようになった。 何でも即ならここで決まり! 即アポ・即会い・即エッチ・即¥とせっかちな人には好都合 ここに登録している女性もかなりせっかちかも 18才から60代の学生・OL・フリーター・主婦・熟女が割切り、セフレ、サポート交際を希望して登録してますよ。(優良サイト審議会登録) http://(URL略) ゴージャスな雰囲気に極上ボディ そんな大人の女性を専門に会員登録させて頂いてます。逆のお付き合いを求めるも良し、単に身体だけを求めるも良し!若い子に飽きてしまったら立ち寄ってみてもらえませか?癒し系サイトです http://(URL略) 動画イズム復活!巨乳専門です 巨乳ちゃん大好きさんのための、巨乳ちゃん専門動画サイトです。 http://(URL略) 心様のお相手探し 『映像協会認定証』獲得 http://www.flachin.com/v.php/000001/ 独占指名のお声が掛かっております。 ☆心様独占指名☆ 初めまして^-゜)ノ心っていいます☆チョッとエッチな画像見すぎて火照っちゃってます(´∀`*)エッチありで必ず会ってくれる人探してたんですけど・・・気に入ってくれたら返事頂戴ゞ(・Д・。) ◆No.1016◆ 電話番号・アドレス確認OK http://(URL略) (♥□♥)ベタ惚れ! ヤヴァイです。当サイト管理者も惚れました。(♥□♥)しかし、皆さん全て平等です!ということで、その子の写メも載っけてあるサイトに貴方をご招待します!早くしないと、可愛い子がとられちゃうかも!? http://(URL略) スポーツクラブ在籍の人妻が多い やっぱり同じ人妻でも手入れが行き届いた女性がいいですよね?今回はとても美に関心ある人妻をピックアップ!貴方のお好み女性はどの方ですか?今回限りの企画ですからご参加期待しています。 http://(URL略) 「若い娘とお好みプレイ♪ もう夏まっさかりで自由奔放な娘さんがいっぱい! あなたはどこにいきます? 〓キュート〓 http://(URL略) 〓セクシー〓 http://(URL略) 〓アダルト〓 http://(URL略) こんな調子で1分おきに届いた日にゃ、仕事にならんのだが……。 そりゃあ、 最 後 ま で 無 料 な ら 付き合ってやってもいいけど(爆)。

  • 何のためのセキュリティか

    最近相次ぐ情報漏洩事件を契機に、どこの会社でもセキュリティ対策に躍起になっている。これまではどちらかというと外部からの侵入やサイバーアタック対策がメインだったのが、このごろは内部の人間による不正行為が目立ってきていることもあり、社内からまず疑えという空気になってきており、内部向けの対策が主体となっているようだ。 オフィス内に特定の人間しか立ち入れない領域をつくる、社内のコンピュータにアクセスできる人間やアクセス可能なファイルを限る、身分証明書を常に肩からぶらさげて掲出する、はてはPCの持ち出しや私物の持ち込みまでも制限する……中で働く人間にとって、だんだん窮屈になってきている気がするのだが、「セキュリティ」という錦の御旗のもとでは、誰も何も言えない。 セキュリティ対策とは、「それにかけられるお金」と「守りたいもの」と「許容できるリスク」との兼ね合いだとどこかで習ったことがある。たとえば、家を侵入者から守るために、いくらでもお金をかけて強力な鍵をつけ、警備会社と契約し、生体認証システムを玄関に付けて家人の出入りまできっちりと管理し、果ては窓まで取っ払ってしまえば、ほぼリスクフリーの鉄壁の守りができあがるだろう。だが、窓もなく出入りまで監視されるような家に、誰が住みたいと思うだろうか。それに、その家にほとんど金目のものがなかったとしたら、わずかな価値の財産を守るために何百万円もかけて防御するなど、滑稽としか言えないだろう。 防御を薄めればそれだけ財産を失うリスクは増えるが、それがどこまでのリスクなら許容できるか、本当に守りたいものは何かというのをまず明確にして、許容できるリスクの範囲内で必要最小限の防御レベルにするのが本来の姿だと思う。そうでなければ、際限のないセキュリティ対策をとることになってしまい、それでかえって生産性を落としたりしたら実に本末転倒といわざるを得ない。 うちの会社でも、オフィス内の資料などを勝手に写真に撮られて持ち出されては困るという理由で、カメラ付き携帯電話の使用が制限され、オフィス内では電源オフにすることになった(そのくせ、デジカメの持ち込みは制限されてないのだから、よくわからん施策だ)。そのうち会社の入口でカンカン踊り(*)でもやりだすんじゃないかと気が気でならない。 (*)カンカン踊り……刑務所で、囚人が出役する工場から寝泊りする舎房へ刃物や不正な物品を持ち込むのを防ぐために、工場と舎房の行き帰り時に囚人を素っ裸にして身体検査する。そのときに、囚人に両手をバンザイさせ、手に何も持っていないことを示すため手の平をひらひらさせて、股下にも何も挟んでいないことを見せるために足を片足ずつ蹴り上げるようにして看守に見せる。口の中にも何も隠していないことを見せるため、口を大きく開けて舌を上下させる。このような身体検査の姿が「カンカン踊り」に似ていることからこのように呼ばれる。

  • 長崎殺人事件リアル

    文字だけによる表現の世界で、自分の真意を相手に正確に伝えるためには、相当の文章力を必要とする。書き手に文章力があったとしても、読み手に読解力が不足していたり、あるいは書き手の意図を歪めて解釈したりすると、書き手の真意が正しく伝わらず、行き違いが生じる。一旦行き違いが生じてしまうと、その行き違いを修正するためにさらに百万言を費やさねばならなくなり、そのための文章力がさらに要求されるのである。 面と向かってはなかなか言えないことでも、簡単に書けてしまうのがネットの世界の最大のメリットでもある。しかし、忘れてはならないのが、文章を書くということは、相当難しいことだということだ。 その場の勢いで、ついつい激しい表現や配慮を欠いた言い方をしてしまう。そしてそれを推敲もせずにアップロードする。そして、それがフレームへと発展することになる。ましてや短時間でアップロードを要求されるチャットでは、なおさらだ。大人でもフレームになると分別を欠いた喧嘩になってしまって収拾がつかなくなってしまうのだから、問題解決能力の未熟な小学生同士の場合、極端な解を選択するということは、十分起こり得ることである。 ネットを使うということは、難しいことなのだ。 小学校の仲良し女の子2人組。それが、ネットの掲示板やチャットでのトラブルによって、片方の女の子が相手をカッターナイフで切りつけて殺害する事件が起きた。2人はそれぞれ自分のHPを持っていて、被害者の女の子のHPに、加害者の性格などについて悪く書かれたらしい。またリアル世界でも、被害者に自分の体重のことを茶化されたという。特にこのぐらいの年頃の女の子はそういったことに敏感であることに加え、仲良し組というものは一旦仲がこじれると憎さ百倍になるということもあって、加害者は被害者のその態度に立腹し、殺意を覚えたらしい。 被害者のほうは亡くなってしまったので加害者側の言い分しかわからないが、これだけを信じるなら、被害者のほうにも落ち度がないわけではない。が、それにしても、痛ましい事件であることには変わりはない。 さて、加害者のほうは殺害行為を実行するにあたって、TBSの「月曜ミステリー劇場」の手口を参考にしたらしい。ということは、今流行りの T B S は 殺 人 幇 助 と い う こ と か (w ねえ、京都府警さん(爆)。

  • 47氏タイーホ

    Winny開発の東大助手を逮捕 著作権法違反幇助容疑 P2Pファイル交換ソフト「Winny」の開発者で知られる東大大学院助手の47氏が京都府警に逮捕されたと報じられた。京都府警ハイテク犯罪対策室などの調べによると、群馬県高崎市の風俗店従業員らが昨年9月、Winnyを使って映画やゲームソフトを送信できるようにした疑いで著作権法違反の罪で逮捕されたのを受け、Winnyを開発した47氏をその「幇助罪」として逮捕したものである。 違法利用されるソフトの作成、所持そのものを取り締まる法律はない。今回の逮捕も、あくまで「著作権法違反の幇助」という容疑であって、そのような容疑事実を作り上げること自体、かなり無理のある解釈であるともいえる。一説によると、京都府警の内部の人間がWinnyを使って捜査情報を漏洩した事件があり、その意趣返しのために開発者の逮捕に踏み切ったという見方もある。 作製したソフトが違法利用に転用されたからといって、そのソフトを作成した人そのものが逮捕されるというのは、国内に例がなく、また世界的にも違法利用されたソフトの作成者に対して有罪が言い渡された例はない。 作ったものが悪用されたからといって、その作成者を罪に問うことは果たして妥当なのか。いわば、包丁を使った殺人・強盗事件が多発していることを理由に、包丁メーカーや、包丁の発明者を逮捕するようなものであろう。京都府警の勇み足という批判も免れまい。 問題は、PCやインターネットに関する理解に乏しい組織が、権力を振り回して国民を取り締まることにある。また、自らの権益を守るために、それを脅かすものを力ずくで叩き潰そうとする姿勢にも、国民の反発が出ている。 技術を開発する過程で問題が出たならば、それを潰してしまう方向ではなく、問題を解決するような利用法を模索することが技術の発展に重要である。今回の一件が、必要以上にソフト開発業界を萎縮させ、日本のP2P技術の発展に悪影響が出ないことを祈るばかりである。 【関連ブログ】 47氏逮捕(ぷじろぐ) Winny作者逮捕される (活字劇場) いい加減色物タイーホは止めませんか? 京都府警さん (raijinの日記) ウィニー開発の東大助手を逮捕 (お掃除日記@掃除しろ!) Winnyの作者 (Nitty-Gritty) 「著作権法への挑発的態度」が逮捕理由 (Ikaga?::MT)

  • 「シティバンク」からのメール

    僕のメインバンクのひとつであるCitibankのドメインのメールアドレスから、こんなEメールが来た。 Dear Online-Citibank Member, This letter was sent by the Citi sever to verify your email address. You must complete this process by clicking on the link below and entering in the little window your Citibank ATM/Debit Card Number and card pin. This is done for your protection because some of our members no longer…

  • Diary: Yankee Doodle

    前にアメリカに出張したときに、帰りの空港で「American Pride」とかいうCDを買って帰ってきたのですよ。 アメリカの国歌とか「God Bless America」とかその他のアメリカ民謡なんかを収録したCDなんだけど、家で聞いてみると、いろいろと聞き覚えのある歌があって、中には「アルプス一万尺」の曲もありました。てっきりスイスかどっかの民謡とばっかり思ってたけど、実は「Yankee Doodle」というアメリカ民謡だったんですね。「Yankee Doodle」って、コンピュータウイルスの名前にもなったけど、実はフランスとの戦争のときにアメリカ兵が歌い始めた歌なんだそうな。 日本人は「アルプス一万尺」で親しんでるけど、この「アルプス」てっきりハイジの住むアルプスかと思ってたら、実は日本アルプスの「槍ヶ岳」のことらしい。「♪あーるーぷーすーいちまんじゃーく」のあとの「♪こやりのうーえで」というのは「小槍」つまり槍ヶ岳の近くにある先鋒のことだそうです。 驚きついでにネットでいろいろとアメリカ民謡について調べてみたら、「♪おーおーきなのっぽのふるどけいー」とか「♪せーんろはつづくーよー」とかいう歌もみんなもともとはアメリカのものだと判明。いやーたまげたです。 — 夜、何気なくテレビをつけていると、Miss USAの選考会をやってて、各州から選ばれた美女たちのうちから水着審査とかドレスコンテストとかでだんだんと絞り込んでミスを選出するんですね。それだけならミス日本だって同じだし、ミスコンなんてみんなそんなもんなんだけど、驚いたのは最終審査の内容。 候補の女の子に司会者が質問を投げかけ、それに対して答えさせるんですね。 それも、「9・11のテロがあなたに与えた影響は何ですか」とか「実行力はあるがモラルに欠けた大統領とその逆の大統領、あなたはどちらを選びますか」とか「あなたにとって最も大切な自由とは何ですか」とか「各州がカジノを合法化しているが、いろいろと有害な側面をもっているこの傾向をあなたは支持しますか」とか、なかなかすぐには答えにくいような内容。それだけに、答え方や内容が自分のカラーに合っているかとか、そういうところが評価対象となるみたい。模範的な回答ではなく、いかに聡明かつ自分らしい答えをするかというのが問われるみたいです。 日本でミスコンの候補者に「北朝鮮との首脳会談に何を期待しますか」とか聞いてる図は想像できんよなあ・・・ 面白かったのが、全員同じ質問に答えるコーナーで、「男性の行動で理解に苦しみ当惑させられることは何ですか?」という質問。 「スポーツ観戦するときに、みんな評論家になって、画面に文句つけてるところ。はたから見てると面白いんだけど、理解できません」とか「大切な記念日に無頓着なこと」とか「電話を待ってても全然かかってこない」とか、女性らしい答えをする人が多い中、「男性の考え方。女性のほうが男性よりも知性があるからかも」なんて答えがぽんと飛び出したりしました。日本でこんな答えする子がいたら、夕刊フジあたりでめちゃくちゃに叩かれるだろうなあなんて思ったりするです。 結局、優勝したのはDC代表。彼女は今年のミス・ユニバース候補の権利が得られるそうです。