結局、冷めるのも早かったようで……結局、神戸で国内第1号患者が発生してから2週間もしないうちに、政府は終息宣言を出さずにドッチラケになっちゃったようです。会社が休みになるかと思ってわくわくしていたんですが、そういう気配もないですね。マスコミもあれだけ大騒ぎした割には今は何も言わなくなって、結局終わったのか終わってないのか誰にもわからんという感じですね。
友人に厚労省の検疫官がいて、水際対策のときにはゴールデンウイーク休み返上で朝から晩まで機上検疫でハードワーキングしていたのには頭が下がりますが(身内の結婚式までキャンセルして動員された人もいるとか!)、そういう人を近くにして言うのもなんですがあの「水際対策」というのはポーズだけで何の意味もありませんでしたね(いえ、現場で頑張っている方を馬鹿にしているわけではなく、そういう体制を作ったお偉いさんたちの施策に対してです)。
何の関係もない人を何時間も空港で留め置いて、疑い例が出るや半径2メートル以内(この数字もどれだけ根拠があることやら。逆に2メートル以上離れていれば絶対安心なのか)の人間を隔離する。日本は中国と並んで「入国者をすぐに隔離する国」という評価が諸外国から立てられるほど厳重に検疫したわりには、あっさりと国内に入られちゃいましたわな。
だいたい、北米からの”直行便”だけ検疫したって意味ないっての。仁川(韓国)経由や第三国経由で格安航空券で欧米と行き来する人も多いという事実を知らないのかね。一般人が知らなくても仕方ないけど(いや一般大衆のほうがよく知ってるだろうけど)、国のお偉いさんがそれじゃちょっと心もとないよね。それに外国から入ってくるのは飛行機だけじゃないよね。外国航路の貨物船から入ってくる人とかはチェックしたのかな。荷物は?郵便物は?完全鎖国でもしない限り、水際でウイルスを阻止するなんて不可能なんですよ。
そもそも、世界を「日本」と「海外」の2つに線引きする世界観でものを見るから、新型インフルが海外で流行っているうちは他人事のような態度で、いざ日本に入ってくる可能性が出てくるや、ウイルスを「国内に入れないぞ!」という発想になるわけです。で、海外旅行を自粛するばかりか、海外旅行に行ってきた人にまで冷たい目を向ける。感染した高校生や学校など犯罪者のような扱いでしたね。そうしている間にも北米便は毎日飛んできてるし、何千人何万人の日本人外国人が北米から日本に入国しているというのに。
日本は「世界の延長線上にある」という世界観に立てば、ウイルスを水際で阻止する試みなどどう考えても意味のないことだとわかります。それよりも、海外で広がっているものは日本にも遅かれ早かれ入ってくるという前提に立って、発熱外来を充実させるとか、弱毒性だとわかったらすぐに一般病院でも受け入れられるようにするとか、そういった現実的な対策を急いでほしいものです。
それにしてもマスクがバカ売れしましたね。神戸の一件以来、私の会社でも出勤時マスク着用指令が来ましたが、買えない社員が続出したのか、すぐに「努力義務」に切り替わりました。マスクによる予防効果についてはここであまり書くと沢尻エリカの旦那のように叩かれそうなので書きませんが。。。あとになってから、マスクメーカーと政治家との疑獄事件とかが明るみに出たりしたら笑ってしまいますね。
まあ、なんにしても、何十万円も出してヤフオクでマスクを競り落とした方は、ご愁傷様でした。。。