最近問題になっている架空請求。対策は、「ひたすら無視」するのが定石とされてきたが、無視し続けると大変なことになることもある。
カギは、最近制度化された「少額訴訟制度」。これは、60万円以下の金銭の支払いを求める訴えについて、通常の裁判よりも少ない訴訟費用で迅速に手続きができるというものである。この制度を利用して、簡易裁判所に対して架空請求の金額の支払いを求める申し立てを行う業者がいるという。
申し立てを受けると、簡易裁判所は、被告(架空請求される人)に対し、訴状と審理の日程などが書かれた書類を特別送達で送る。この特別送達郵便を受け取ってもなお無視して、審理の日に出廷しないと、「欠席裁判」ということになり自動的に被告敗訴の判決が下される(通常、その日のうちに判決が言い渡される)。
そうなると、これまで「架空請求」だったものが、裁判所の裏付けのある「正当な請求」に変わり、それを支払わなければならなくなってしまうのである。
しかも、少額訴訟制度を利用した裁判の判決に対しては、控訴することができないことになっている。判決に不服があるときはその簡易裁判所に対して異議を申し立てることは可能だが、異議申し立てによる再審理(異議審)はほとんどの場合少額訴訟を担当したのと同じ裁判官によって担当されることが多いため、異議審によって元の判決が変わることは非常に稀と考えられる。つまり、一度被告敗訴が言い渡されたものは、よほどのことがない限り覆ることがないのである。
通常の架空請求は無視してもよいが、裁判所から特別送達がもし届いたら、絶対に無視してはいけない。弁護士か消費生活センターに相談しよう。
架空請求を無視し続けると……
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4 responses to “架空請求を無視し続けると……”
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無視してはいけない種類の架空請求
遊機(Yuki) さんの ”夜伽草紙: 架空請求を無視し続けると……”からトラッ
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