「ようやく終わってくれたか」というのが、多くの読者の偽らざる気持ちではないか。日本経済新聞の朝刊に一昨年11月から連載され、賛否否否否否両論を巻き起こして話題となった、渡辺淳一「愛の流刑地」が、今日の分をもって終了した。
「冬のソナタ」などに代表されるような精神的なつながりを中心とした「純愛ブーム」がもてはやされてきた昨今にあって、「愛の流刑地」は肉体関係を主体としたエロス中心の”純愛”のあり方を提起し、”純愛”のきわみのエクスタシーの頂点に昇りつめて感じた人と、いまだ知らぬ人との戦いはいずれが勝つのか、読者はいずれに軍配をあげるのか、を読者に考えさせる内容であるとの触れ込みだ。
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愛の流刑地