私は日本で給料をもらって暮らしていますが、リスクヘッジと多様な運用をするためにアメリカと香港に銀行の口座を持っており、資産分散しています。
日本で得た円をどうやってこれらの銀行に送金するかが考慮事項なのですが、日本の銀行で海外送金をするとコストがものすごくかかるので、オンラインの海外送金サービスをいくつか試してみましたが、どれも1回2000円ぐらいの手数料はどうしてもかかってしまいます。まとまったお金を送金するのならいいのですが、数万円程度のお金を送るのにこれではもったいない気がします。
この問題はペイパルのアカウントを2つ持てば解決できます。別々のメールアドレス2つを使ってペイパルのアカウントを2つ申し込み、片方のアカウントに日本の銀行のデビットカードを登録し、もう片方にアメリカの銀行口座をひもづけます。そして日本の銀行のデビットカードを登録したアカウントにログインして、そのデビットカード払いで、アメリカの銀行口座があるほうのアカウント宛に送金(支払い)をします。そのあとログアウトしてもう一つのアカウントにログインすると、送金した分のお金が(手数料を惹かれた形で)入金されているので、それを米ドルに両替して、登録したアメリカの銀行口座に引き出すということをすれば、少額の送金なら手数料が安くてすみます。ただし日本在住者は香港の銀行はひもづけられないようなので、このやり方では香港の銀行に送金することはできません。
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Revolut
Revolutを使えば、この問題がすべて解決できます。Revolutとは、2015年にイギリスで創業したマルチカレンシーのバンキングサービスで、今年から日本でもサービス開始になりました。日本在住者は、メールアドレスとクレジットカードまたはデビットカード(AMEXは対象外)、それから自分のマイナンバーカードがあれば、スマートフォンのアプリからアカウントを申請することができます。アカウントを開設したあとは、登録に使用したクレジットカードまたはデビットカードからお金をチャージすることができます。チャージした現金は日本円でアカウントに追加され、米ドル、香港ドルなど150種類以上の通貨に両替することができます。銀行口座を登録することで、アカウントに入っている通貨をその口座宛に引き出す(または支払う)ことができます。米ドル通貨はアメリカの銀行宛に、香港ドルの通貨は香港の銀行宛に引き出すことが可能です。つまり、日本円をアメリカや香港の銀行宛に、両替手数料だけでそれぞれの国の通貨にして送金することができるというわけです。送金は自分の口座あてだけでなく、他の人の口座宛にすることもできます。
物理カードとバーチャルカード

Revolutのもうひとつの特長は、VISAデビットカードを物理的なカードで発行し、無料で自宅へ発送してもらえることです(カードタイプによって手数料がかかることがあります)。カードはクレジットカードとほとんど同じ外観で、アカウントに入っている金額の範囲内でクレジットカードと同じように支払いに使うことができます。他の日本で発行されるデビットカードと違うのは、このカードはエンボスされているので、アナログのインプリンターにも使えるというところです。もちろんICチップもついているので、あらかじめ登録した4桁のPIN番号を入れれば、サインレスで決済できます。
オンラインの利用用にバーチャルカードも発行できます。物理カードもバーチャルカードも、不正利用されたと思ったらアプリ上からいつでも利用停止処理ができます。
欠点
残念ながら欠点もいくつかあり、日本在住者は日本の銀行宛に送金できないのと、外国の銀行から外貨でチャージができないという点があります。それはつまり、日本の銀行から外国の銀行への送金はできても、その逆はできないということです。また物理カードやバーチャルカードはApple Payへの登録はできません。
まとめ
とはいえ、Revolutはフィンテックの成功事例の1つであり、国際送金サービスやプリペイドカードのサービスのベストソリューションであることには違いありません。しばらく使ってみて、またこのブログにフィードバックしたいと思います。
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