イギリスの貴族

日立の中西CEOが大英帝国勲章を受章したというニュースがありました。この勲章を受けた人はいわゆる騎士(ナイト)と呼ばれるのですが、そもそもナイトとか貴族とかってなんだろうということで、イギリスの貴族といわれる人たちの定義や、貴族の呼び方のルールなどについてまとめてみました。

(2019/3/23改訂)

貴族とは

イギリスで貴族(peerage)と定義されるのは、以下の人たちです。

1.有爵者(peer)

爵位をもつ男性のことです。爵位とは、公爵(duke)、侯爵(marquess)、伯爵(earl)、子爵(viscount)、男爵(baron)の五等爵のことです。

※スコットランドには男爵(baron)がなく、かわりにLord of Parliament、略してLordという爵位があります。

2.有爵者の妻・未亡人、女性有爵者(peeress)

公爵夫人・公爵未亡人(duchess)、侯爵夫人・侯爵未亡人(marchioness)、伯爵夫人・伯爵未亡人・女伯爵(countess)、子爵夫人・子爵未亡人(viscountess)、男爵夫人・男爵未亡人・女男爵(baroness)がそれにあたります。

※スコットランドではbaronessに相当するものとしてLady of Parliamentがあります。

3.儀礼領主(courtesy lord)

公爵、侯爵、伯爵の長男・法定相続人(heir apparent)や、法定相続人の長男のことです。

ここで法定相続人(heir apparent)とは、通常、有爵者の長男がなります。長男が死亡したときは、生存中の息子のうち最年長の人が法定相続人になります。法定相続人が死亡したときは、そのまた法定相続人が爵位をひきつぎます。

法定相続人になるべき人がまだ生まれていないときは、生まれるまでのあいだ、有爵者の親族のうち、次の爵位継承順位をもつ人が推定相続人(heir presumptive)になります。

伯爵、男爵の爵位は、女性にもひきつげますので、息子が生まれておらず、娘だけがいるときは、その娘は女推定相続人(heiress presumptive)となります。

女伯爵や女男爵の夫は、妻の爵位をひきつぐことはできません。

儀礼領主になれるのは、繰り返しになりますがそのうち、公爵、侯爵、伯爵の長男・法定相続人、その長男です。子爵、男爵の長男・法定相続人やその長男は、儀礼領主にはなれません。

4.3の妻・未亡人

5.3以外の、儀礼敬称(courtesy style)がつく息子

儀礼敬称(courtesy style)とは、LordやThe Honourable(The Hon)などの敬称のことです。つまり

  • 公爵、侯爵の二男以下(Lord John Brown)
  • 伯爵の二男以下
  • 子爵、男爵の息子すべて(The Hon John Brown)

があてはまります。

6.儀礼領主の息子

分類5のシステムにつづく儀礼敬称をもつ者のことです。

7.5や6の妻

8.有爵者の娘

9.儀礼領主の娘

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