輸入ものの食品や日用品、本、文房具、化粧品などを売っている広尾のナショナル麻布スーパーマーケットが建物の老朽化のため本日をもって閉店しました。
広尾地区は、会社の研修センターがあった関係で、けっこうよく訪れる場所でした。若手社員のころ、TOEICのテストやら英文ライティング研修やらビジネススキル系の研修やらでちょくちょく研修センターに行っては、帰りにはここのスーパーに立ち寄って外国人の買い物客を見に行ったものでした。だいたいがアメリカ人で、仕事で成功しいっぱい稼いでこういうスーパーで買い物できる身分になっているのを見るにつけ、これから仕事頑張ろう、英語頑張ろう、頑張ってこういう人たちみたいに成功者になりたい、と思ったものでした。
そうこうしてるうちに、何年かたつと研修センターが他の場所に移転してしまい、またここのスーパーで売ってる輸入品も、今ではネットで現地価格で買えるようになりました。何よりも、アメリカの今の状況を見るにつけ、アメリカが必ずしも成功者の目標でなくなったということがあります。
このスーパーは私にとって非日常の空間を与えてくれた夢の場所だったんですが、時代の移り変わりとともに、成功のシンボルとしての役割は終わったのかもしれません。このスーパーがなくなった今、もう広尾に行くこと自体、あまりないでしょう。