英文での約物の使い方

英文を書くときの、約物(punctuation mark)の使い方のルールです。約物とは、句読点やセミコロン、コロン、括弧、エリプスなど、文における機能を示す記号のことです。英語の文を書くときに、ピリオドやコンマなどはどういう時に、どういうタイミングで使うのが適切なのか、なかなか日本人は学校で学ぶ機会もないので、ここで整理してみました。以前のエントリの書き直しです。

文の終わり

文の終わりに使う約物は終止符(period)、疑問符(question mark)、感嘆符(exclamation mark)があります。

終止符(.)

平叙文、ほとんどの命令文の終わりに使います。

Jane rode the elevator to the eighty-second floor.
ジェーンはエレベーターに乗って82階へ行った。
Get off the elevator, please.
エレベーターから降りて下さい。

疑問符(?)

疑問文の終わりに使います。

What is wrong with this elevator?
このエレベーターのどこがおかしいのですか?

他の文の中に疑問文を書くときは、疑問符はその疑問文の末尾につけます。

Did the help button work? was the question on Janes mind.
そのヘルプボタンは使えるのか?というのがジェーンの心の中の疑問だった。

感嘆符(!)

感嘆文、一部の命令文の終わりに使います。

Help! This elevator is stuck!
助けて!このエレベーター故障してる!
Push the help button now!
今すぐそのヘルプボタンを押して!

コンマ(,)

コンマ(comma)は、文中の切れ目を示す約物です。コンマは以下のようなときに使います。

  1. 重文中の2つの節を結合する
    The commencement ceremonies were long, and the sun was very hot.
    その卒業式は長く、太陽はとても暑かった。
  2. 3つ以上の語句を分ける
    The students, their parents, and the officials grew warmer and warmer.
    生徒たち、その親、そして職員たちの体温がだんだん上昇してきた。
  3. 2つ以上の形容詞を分ける(2つ目の形容詞が名詞と組み合わせて用いられる場合は除く)
    The wilting, exhausted seniors wanted the ceremony to end. Their long black robes were stifling.
    くたくたになって疲れ果てているその卒業生たちは、こんな式は早く終わってほしいと思った。着ていた長く黒いガウンが息苦しかった。
  4. 直接呼びかける名詞を分ける
    Seniors, welcome to your lives!
    卒業生たちよ、新たなる人生へようこそ!
  5. 人名の直後にくる省略形の称号を付加する(人名が文の真ん中にくるときは称号の後ろにも)
    Richard Myers, Ph.D., spoke about life after graduation.
    リチャード・マイヤーズ博士は、卒業後の人生について話した。
  6. 誰がどういう形で話しているのかを示す説明語からの引用文を分ける
    Myers asked, “Does anyone here plan to fail?”
    マイヤーズ氏は、「ここに居る者で失敗したいと思っているものはいるか」と問うた。
    “Not us,” the audience replied in unison, “not us!”
    「私たちではありません」と聴衆たちは一斉に答えた。「私たちではありません!」
  7. 主節のあと、非制限的な従属副詞節が続くとき
    When the last speech was made, the applause was weak.
    最後のスピーチが終わったとき、拍手は弱かった。
  8. 副詞節の後ろ(副詞節が短かったり、動詞の直前に来る場合は除く)
    Because of the heat, several people fainted.
    暑さのせいで、何人かの人は倒れた。
    For decades it had rained at graduation.
    ここ数十年、卒業式のときは雨だった。
    On the platform stood the graduating class.
    プラットフォームの上に卒業生たちが立っていた。
  9. 名詞の後ろに、意味を変えない非制限的な形容詞句が続くとき
    The sky, which had been blue, suddenly filled with gray thunderclouds.
    空は青かったが、突然灰色の雷雲に包まれた。
  10. 分詞句が文頭に来るとき(動詞の直前に来る場合を除く)
    Looking nervously at the sky, the audience shuffled in their seats.
    神経質そうに空を見ながら、聴衆は座席でがたがたしていた。
    Ascending the steps was the university president.
    階段を上がっているのは学長だった。
  11. 文の始まりの2つ以上の前置詞句の直後
    Because the wind blew before the storm, he shivered suddenly.
    嵐の前に風が吹いたので、彼は突然ぶるっと震えた。
  12. 休止を示すような感嘆語、特定の副詞を分ける
    The shock caused the master of ceremonies, Dr. Hatcher, to collapse.
    式典の主催者のハッチャー博士は、そのショックで崩れ落ちてしまった。
    Her husband Harry rushed to her aid.
    彼女の夫のハリーは急いで彼女を助けに行った。
  13. 文中で、混乱を避ける
    Above the sky grew more threatening.
    空の上はもっと恐ろしいことになっていた。
    Above, the sky grew more threatening.
     上のほうでは、空はもっと恐ろしいことになっていた。
  14. (スペルアウトされた)測定値を区切る
    The stage was eight feet, six inches above the ground.
    そのひな壇は地上高8フィート6インチだった。
  15. 地名・住所のそれぞれの地名を区切る(文の真ん中にある場合は地名の終わりにも)
    The college is located at 204 Wilson Street, Albuquerque, New Mexico.
    その大学はニューメキシコ州アルバカーキ市ウィルソン通り204番地に位置している。
    Albuquerque, New Mexico, is a fast-expanding city.
    ニューメキシコ州アルバカーキ市は著しく発展している都市である。
  16. 日付の数字を区切る(文の真ん中にある場合は年の後ろにも)
    Commencement took place on May 23, 1996.
    卒業式は1996年5月23日に行われた。
    May 23, 1996, was an important day in my life.
    1996年5月23日は私の人生で重要な日だった。
  17. 私信の呼びかけの部分、私信やビジネスレターの結語部分の後ろ
    Dear Grandmother,
    祖母上様
    Sincerely yours,
    敬具

引用符

引用符(quotation mark)は、短い引用(おおむね8行以内、詩の場合はおおむね2行以内)をくくるのに使います。

会話文も、引用符でくくります。ただし演劇や映画の脚本を書くときは除きます。

引用符は、二重引用符(“ ”)を使います。引用文の中に引用があるときは、一重引用符(‘ ’)を使います。

“Where are you going?” I asked Manuel.
“I want to hear the reading of Arista’s new poem, ‘Where the Swans Nest,’” he replied.

「どこに行くの?」と私はマニュエルに訊いた。
「アリスタの新しい詩『白鳥の巣はどこ』の朗読会を聞きに行くんだ」と彼は答えた。

複数の段落を引用する場合は、各段落ごとに、その頭の部分だけに開き引用符(“)をつけ、改行部分には閉じ引用符(”)をつけず、引用の最後に、閉じ引用符をつけます。

“I heard a good story today,” Harry said. “There was a little boy who had a dog, and the dog adored him. They were devoted to each other.

“Years went by and the boy—he’s a man now—was always with the dog.” He stopped to take a sip of his drink.

「いい話を聞いたんだ」とハリーは言った。「犬を飼ってる小さな男の子がいて、その犬もその子を尊敬している。犬とその子はお互い助け合っていた。

年月が経ち、その子は――もう大人の男になっていたのだが――それでもその犬と一緒にいたんだ」彼は話すのをやめ、酒をちびりとやった。

他の約物といっしょに引用符を使うときは、以下のルールに従います。

  1. 終止符やコンマは、引用符の中に入れます。
    “Let’s go to the movies,” Rita suggested.
    「映画に行こうよ」とリタは提案した。
    Don shook his head, “I’m too tired.”
    ドンは首を振り、「疲れたよ」と言った。
  2. コロンやセミコロンは、引用符の外に出します。
    The professor told the class to read “Byzantium”; he’d give a quiz on Monday.
    教授はクラスのみんなに「ビザンチウム」を読んでくるように言った。月曜日に小テストをするのだ。
  3. 疑問符や感嘆符は、それらが引用文の一部であるときは引用符の中に入れ、全体の文の一部であるときは引用符の外に出します。
    “Did you like the song?” Peter asked.
    「あの歌好き?」とピーターはたずねた。
    “It was wonderful!” Deirdre replied.
    「すごかったよ!」とデアドルは返事した。
    Did Peter know the folk song “If I Had a Hammer”?
    ピーターは「If I Had a Hammer」というフォークソングを知っていたのか?

セミコロン(;)、コロン(:)、ダッシュ(—)

セミコロン(semicolon)は、文中で、コンマよりも強い休止を示し、以下のようなときに使われます。

  1. 接続詞のない重文の中の節と節の間
    The sea breeze was gentle; it lulled me to sleep.
    海からの風は穏やかだった。そして私はすっかり眠りに誘われた。
  2. コンマを含んだ語句を列挙していくとき
    I wore my long, silky skirt; a new straw hat; and a pair of clunky, high-heeled shoes.
    私は長い、絹製のスカートをはき、新しい麦わら帽子をかぶって、ガチャガチャしたハイヒールの靴を履いていた。
  3. 重文で、二番目の節がhowever、nevertheless、thereforeなどの接続副詞で始まるような節と節の間
    I’d never vacationed in the Caribbean before; however, a friend had advised me to visit the island of Saba.
    私はカリブ海で休暇を過ごしたことはなかったが、友人がサバ島に行ってみてはと言ってくれた。

コロン(colon)は、文中の強い休止を示し、以下のようなときに使われます。

  1. リストや長い引用を紹介する
    I brought these items with me: three bottles of suntan lotion, sunglasses, two swimsuit, and snorkel gear.
    私は次のようなものを持ってきた。日焼けローション3本、サングラス、水着2着、そしてシュノーケルギア。
  2. 二番目の文が最初の文を繰り返したり、説明したりするとき。
    I knew what I’d expected to find: there was a gentle sea lying under warm blue skies.
    何を見られるのか私はわかっていた。つまり、暖かな青空の下におだやかな海が横たわっている風景だった。
  3. 数字の時間と分との区切り
    I arrived on Saba at 3:45.
    私はサバに3時45分に着いた。
  4. ビジネスレターの呼びかけの直後
    Dear Sirs:
    各位
  5. 文献を並べる場合の、出版社の地名と社名の間
    New York: Paramount Publishers, Inc.
    ニューヨーク:パラマウント出版社

ダッシュ(dash)は、コンマを使った文中の割り込みよりも強い割り込みを示し、以下のようなときに使われます。

  1. 文の流れをさえぎる語句の前後
    I never—even in my wildest dreams—expected the mountainous jungle of Saba.
    私は―最もワイルドな夢の中でさえも―サバの山の多いジャングルを決して予想していなかった。
  2. サマリーとなっている列挙されている語句
    Birds of paradise, parrots, and orchids—they grew wild on the island’s volcanic slopes.
    楽園の鳥たち、インコ、そして蘭の花―それらがその島の火山性の斜面の上に生育するのである。

括弧

括弧(parenthese)は、そのまわりの単語の意味に不可欠でない文中の一部分や文全体を引き立たせたいときに使います。

括弧の主な目的

強調

Our neighbor plies his illegal trade (lobstering) in the nearby bay.
隣人は近くの海で違法操業(ロブスター漁)に精を出している。

例示

The authorities (Coast Guard and bay police) try to prevent him from lobstering there.
当局(沿岸警備隊や水上警察)は、彼のロブスター漁を禁止しようとしている。

事実

The local shellfish contain heavy metals (especially mercury) that make them dangerous to eat.
地元でとれる甲殻類には重金属(特に水銀)が含まれていて、食べるのは危険である。

余談・脱線

He sells the lobsters to local seafood restaurants (that’s why I won’t eat there).
彼は地元のシーフードレストランにそのロブスターを卸している(だから私はそこでは食べないことにしているのだ)。

括弧と約物の組み合わせ

括弧の中身が文そのものでなければ、括弧内に終止の約物を入れてはなりません。コンマや終止符が括弧の中身の後ろに属するときは、閉じ括弧の後ろにつけます。

Lobsters in our bay are not safe to eat. (Don’t tell our neighbor that, though!)
私たちの海で獲れるロブスターは食用としては安全ではない。(でもそのことはまわりの人には言わないでね!)
People who eat at the local places don’t know what they’re getting (and don’t get what they pay for).
地元で食べる人は何を摂取しているのかを知らない(そのうえ自分の払った分のものを得られていないのだ)。

文中のリストを示す文字・数字の周りを囲むのに括弧を使います。

The most popular items in the seafood restaurants are (1) lobster, (2) shrimp, and (3) clams.
そのシーフードレストランで最も人気のメニューは、(1)ロブスター、(2)海老、(3)アサリだった。

エリプス(. . .)

終止符を3つ連続させたもので、休止、思考の途切れ、引用文における欠落語をさすのに使います。

“The storm was devastating to the other islands. One or two of them just disappeared. The larger ones ended up much smaller, with houses and stores destroyed, simply swept away. Seven people were killed, and the property damage was tremendous.”
「その嵐は他の島々を吹き荒らした。そのうち1つ2つは消滅した。大きな島は、住居や店舗が破壊つまり単に吹き飛ばされて、小さくなってしまった。7人が死亡したほか、財産的な損害は甚大だった」
“The storm was devastating to the other islands. . . . The larger ones ended up much smaller, with houses and stores . . . simply swept away. Seven people were killed, and the property damage was tremendous.”
「その嵐は他の島々を吹き荒らした。(中略)大きな島は、住居や店舗が(中略)単に吹き飛ばされて、小さくなってしまった。7人が死亡したほか、財産的な損害は甚大だった」

不完全な文や休止を指す場合にも使います。

“I never knew . . .” she began, but she couldn’t finish the sentence.
「知らなかったのよ・・・」と彼女は言い始めたが、言い終わることができなかった。

参考文献:The Princeton Language Institute. 21st Century Guide To Improving Your Writing. New York: Dell Publishing, 1995.

Pocket
Bookmark this on Delicious
LINEで送る

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.