VISAデビットカード

デビットカードというものが日本に入ってきて、もう6年が過ぎた。デビット(debit)とクレジット(credit)とは互いに反対語で、クレジットは「信用」とか「貸方」「預金」などという意味であるのに対し、デビットは「借方」とか「引出し」とかいう意味がある。クレジットカードは、買い物をするとその分を現金で支払う代わりに銀行口座にプール(預金)したままにしておき、一定期間経ってからカード会社の請求に従って支払うのに対し、デビットカードを使って買い物をすると、直ちにその金額が銀行口座から「引出し」される。
日本のデビットカードは「J-Debit」という業界団体が取り仕切っており、銀行のキャッシュカードにデビット機能をつけたものをJ-Debit加盟店で使って買い物をする。具体的には、加盟店のレジの読み取り機にキャッシュカードを通し、読み取り機のキーパッドからキャッシュカードの暗証番号を入力すると、代金がその銀行口座から即時に引き落とされる。
一方、日本以外の海外のデビットカードというのは、VISAやMastercardなどのクレジットカード会社がデビットカード業務も兼ねる形になっていて、クレジットカード会社のマークがついた銀行キャッシュカード(ATMカード)をクレジットカード加盟店で利用する。手続きはクレジットカードと全く同じで、クレジットカードでは後日請求が来るところがデビットカードなら即時に銀行口座から代金が引き落とされるという差だけで、あとはクレジットカード払いと同じように、カードリーダーにATMカードを通し、印字されてくるカード売上票にサインする。
J-Debitの加盟店はごく限られている上、日本国外では全く無力であるが、VISAやMastercardの加盟店は世界中に無数に散らばっており、海外のデビットカードは世界中ほぼどこに行っても使用することができる。もちろん現地のATMで現地通貨を引き出すことも可能だ。
それでは日本にはこのようなVISAやMastercardのマークのついたデビットカードはないのかというと、ごくわずかながら存在しないでもない。郵貯セゾンチェックカードはセゾンVISA機能のついたデビットカードで、郵便貯金の残高の一部に対して「特定保留」(郵便貯金から出し入れできないように「固定」する)という手続きをとると、特定保留した金額の範囲内でVISAカードの買い物ができるようになる。利用した金額だけ特定保留分が減算され、それが0になるまでカードの利用が可能である。不足しそうになったら、また新たに追加分について特定保留設定し利用可能額を増額することになる。ただ、これはカード使用日から利用金額が引き落とされるまでに2営業日かかり、その間はセゾンカードが立て替えるという形をとるため、厳密な意味でのデビットカードではなく、カード申し込み時に与信審査がある。そのため無職や自己破産者などクレジットカードの審査に通らないような属性の人は申し込めない。
東京スター銀行も「TOKYO STAR DEBIT」という名前でMastercardブランドのデビットカードを発行しているが、これは「TOKYO STAR CREDIT」というクレジットカードとペアで申し込む形になっており、デビットカードだけを申し込むことはできない(クレジットカードの審査に落ちた場合にはデビットカードのみが発行されることになるのだが)。また18歳未満の人は申し込めない。
クレジットカードは持ちたくない(借金が嫌い)、あるいは高校生だったり無職・ブラックなどクレジットカードが持てない人でも、海外旅行をする際にはクレジットカードがないと不利益を受ける場面が多いことや、ネット上での決済にクレジットカードしか利用できない場面が増えてきている昨今の状況を鑑みると、全くクレジットカードがないというのも社会生活上きわめて不便だ。なんとか、国際クレジットカードのマークのついたデビットカードだけを申し込む方法はないのだろうか。
そう思っていると、なんと今日から、スルガ銀行が「SURUGA VISAデビットカード」を全国対象に発行するというニュースが入ってきた。スルガ銀行のマイ支店というネット専用支店に口座を開設し、同時にこのカードを申し込むと、この口座を決済口座としたVISAカードが送られてくる。これを通常のVISAカードの加盟店でVISAクレジットカードと同じ方法で利用することができる。利用額は口座から直接決済されるので、クレジットカードのような与信審査は必要なく、15歳以上であれば、無職やブラックリストに載っている人でも作ることができる。
当然、世界中のVISA加盟店であればどこでも利用可能だし、ネット利用のオンラインショッピングでも通常のクレジットカードと同じような決済手段として使うことができる。
ようやく、日本も海外に一歩近づいたようだ。

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【2006/05/26追記】
さっそくGW明け頃に申し込んでみたところ、昨日スルガ銀行からカード一式が送られてきた。
suruga_debit_card.jpg
本来なら申し込んでから7営業日ぐらいで送られてくるらしいが、申し込みが殺到しているらしく、少し時間がかかるようである。
普通のクレジットカードのようなエンボスタイプではなく、カード番号がカード表面に印刷されているだけの状態なので、昔ながらのインプリント式の機械に通すことはできないが、最近のVISAのクレジットカードを扱う店ならたいがい使うことができる。
使う前に、必要な金額を事前に入金しておく。入金は郵便局のATMからでも、セブンイレブンのATMからでも可。カードの「CASH CARD」と書いてある矢印の方向に挿入する。
そして、ショッピングとしてカードを使うときは、「SHOPPING」と書いてある矢印の方向にカードを通してもらう。そうするとカードスリップが印字されてくるので、それにクレジットカードと同じ要領でサインをすればよい。ためしに近所の西友で使ってみたが、普通にクレジットカードと変わらずに使うことができた。
Paypalの登録カードにすることはできないらしいが、それ以外なら、普通の買い物でも、ネットショッピングにも、Skype Creditの支払いにも使うことができる。クレジットカードは使いたくないがクレジットカードが全くないと不便だという向きには、最適のカードだろう。

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2 Replies to “VISAデビットカード”

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