痴漢冤罪事件について

西武新宿線の車内で女子中学生に痴漢をしたとして東京地裁で裁判中だった32歳の元会社員が、今日、無罪判決を勝ち取った。
「痴漢ではない」と無罪 元会社員に東京地裁
報道によると、元会社員は2003年2月のある朝、西武新宿線の上り電車に飛び乗った際、コートの裾がドアにはさまったのを引っ張ろうと体を動かしていたところ、その男性の前に立っていた女子中学生が、男性が自分に痴漢行為をしているものと勘違いし、停車駅である高田馬場駅で駅員に被害を訴えたため、そのまま男性は駅事務室に連行され、そのまま警察に逮捕、5ヶ月間勾留されて会社も退職を余儀なくされたという。
無罪の決め手となったのは、男性の近くで事の一部始終を目撃していたOLの女性の証言。この女性は、男性が駅員に連行された際も、男性は無関係であることをその駅員に説明しようとしたにもかかわらず、駅員や警察はとりあわず、被害者の女性の一方的な主張を根拠にこの男性を逮捕したのだそうだ。
女子中学生が勘違いで男性を訴えるのはまあ仕方がない。しかし、ろくに仲裁もせずに処理を警察に任せようとした西武鉄道の駅員、そして男性の言い分を一切聞かず被害者だけの主張を信用しておざなりな逮捕・起訴をした警察・検察は、一人の人間の人生を棒に振ったことを、どう考えているのか。ましてや、今回は無実を証言する目撃者までいたのである。それを黙殺し、くだらない面子のために一人の無辜の市民を葬り去った警察と検察は、猛省すべきである。
とはいえ、痴漢事件はもともと証拠が残りにくい上、被害者が積極的に被害を訴えづらいという性質のものである。厳密に証拠を検証するとなると、立件はきわめて難しくなるし、立件が困難になると本当に痴漢に遭ってもなかなか訴えづらくなってしまう。冤罪事件よりもはるかに多いと思われる「本当の」痴漢事件に苦しんでいる女性たちも多いことだろう。冤罪事件を責めるあまり、本当の痴漢対策が及び腰になることもあってはならない。
では、どうすればいいのか。
ちゃんと調べない、あるいは調べることが出来ない事件に対して、ペナルティだけがあまりにも重過ぎることが問題なのである。昔なら、痴漢をやった男であってもすぐには警察沙汰にせず、厳重注意で済ませていたのではないか。1回目は逮捕ではなく、厳重注意で放免すればよい。それなら、たとえ冤罪であってもちょっと不愉快な思いをするだけで済むし、たまたま魔がさしてやってしまったバカはその場で思いっきり説教してやれば懲りるだろう。3度4度繰り返す輩については(だいたい痴漢なんてのは常習犯が多いのだ)、そのときは厳罰に処してやればよいのだ。

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One Reply to “痴漢冤罪事件について”

  1. 3月9日

    3月9日
    裁判って何だろう?
    Wishの心の中にひとつの疑問が芽生えました。
    新聞で、痴漢の誤認逮捕、無罪の記事を見つけました。
    男性…

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