鷺沢萠さん急死

作家の鷺沢萠さんが急死。35歳。当初は「心不全」と報じられていたが、自宅で首を吊って自殺とのこと。予想通りというべきか。
以前にも書いたことがあるが、物書きというのは自殺が多い職業だそうである。執筆というのは特に神経を最大限に集中させる作業で、長編の小説などを書いていると、長期間にわたって緊張を強いられるため、書き終わったあともその緊張状態が解けず、精神的なバランスを崩してしまう。そしてそれを強制的に鎮めるために、酒に頼ったり、クスリを飲んだりする。そうすると余計に体調を悪くする。この悪循環である。
公式ホームページには彼女自身の日記があり、約1週間前まで書かれていた。最近は風邪がなかなか治らず、それについての愚痴めいたことが書き綴られていたようだ。独り暮らしをしている人が風邪などひいて身体が辛いときは、だんだん気力も萎えていき、このまま楽になれたらなあ……などとつい考えてしまうものである。彼女も体調を崩し、ふと生きるのが厭になったのだろうか。
彼女は学生時代に鮮烈なデビューを飾り、芥川賞こそ取れなかったが、〈美人作家〉としてずいぶん鳴らしたそうだ。そして若くして結婚し、数年で離婚。そのあとは鳴かず飛ばず。祖母が韓国系であることが後に判明したあと、母なる国韓国をテーマにした作品を何作か出したものの、あまりパッとすることはなかった。〈美人作家〉というイメージ先行で売り出され、旬を過ぎると見事に使い捨てられてしまった典型のように思えた。
今年も若い女性2人が芥川賞を取って話題になったが、どうかこのようにならないでもらいたい。そう思いながら、今日発売の金原ひとみ「アッシュベイビー」を買って帰った。

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