回転ドア事故に思う……ファッションより人命を最優先に

東京の六本木ヒルズで、入口の自動回転ドアに大阪から来た6歳の男の子が頭をはさまれて亡くなったニュースが報じられた。来月の小学校入学を控え、春休みを利用して母親と東京に遊びに来て奇禍に遭ったとのこと。観光名所の、それも入口のところでよもや命を落とそうなどとは、夢にも思っていなかったに違いない。目の前にいながらわが子を助けられなかった母親の心中、いかばかり。まったくもって胸のつぶれる思いである。
問題の回転ドアは、重量のあるガラス板がかなりの速度で自動回転するのだそうで、大人でも慣れないと怖くて入っていくのがためらわれるほどだという。「そのうちいつか事故が起こるのではないか」と前々からささやかれていたそうだ。ビル側でもそのことは承知していたようで、回転ドアに安全対策を施そうとしていた矢先の事故だったそうだ。
この回転ドアには、ドアの閉まる部分に赤外線センサーが備えられており、障害物を検知するとドアの回転を止める安全機構が働くようになっていたそうだ。しかし、このセンサーは構造上、地上15cmから80cmまでの部分はカバーできないそうで、たとえばこの範囲内に子供が首から突っ込んできた場合には、それは検知できないとのことである。詳しい事故原因については今後の調査が待たれるが、いずれにしても、これは重大な〈セキュリティホール〉といえる。
そもそも、ドアをわざわざ回転式にする意味はあるのだろうか。欧米などでは、デパートや空港の出入口に回転ドアが設けられていて優雅さを演出していると聞くが、そのようなファッション面だけに気をとられ、格好だけ欧米風をなぞって安全性を等閑視していたのだとしたら、本末転倒も甚だしく、ビル設計者の怠慢の謗りは免れまい。
今回の事故を教訓として、特にビル関係者には、安全対策に万全を期してもらいたい。


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