Diary: インターネットにも権力のメス?

とうとう「出会い系」サイトに法規制のメスが入りましたね・・・まあ一部の馬鹿が無茶やってくれたおかげで社会問題にもなってきてるから、世論としても野放図に放置するワケにいかなくなったんだろうけど、何でもかんでもお上が規制するってのはどんなもんだろうかね。役人の規制=新たな利権の誕生、っていうのが通り相場だから、どうせ許認可権なんかをめぐって役人同士のたかり構図なんかが生まれてくるんだろうな。同じ規制するんだったらローカルな日本法で縛るんじゃなくて、インターネットらしくRFCで規制してほしかったな。なんといってもインターネットを支配する「法律」といえるのはRFCだから・・・
さて、携帯の出会い系対策でドキュモが愚策というか、場当たり的な対策を提案してくれましたね。曰く「公式サイト以外にはアクセスできないプランを作る」とか。公式サイト以外はみんな怪しいとでも?つーか、

ドキュモの公式サイトって、そんなに偉いのか?

って言いたいけどな・・・非公式サイトで健全な内容のサイトについては「公式サイトへの移転を勧める」と言ってるけど、資金力も無い個人のサイトがいったいどれだけ公式サイトに移転できるというんだ。なにしろドキュモの公式サイト認定基準を読んでみると「個人が趣味として開設しているものは掲載できない」とか「広く一般の個人ユーザーの利用を想定していること」などが条件になっている。つまり、

大衆受けするコンテンツ

が公式サイトになれるわけだ。だから毒にも薬にもならない占いサイトやゲームサイトが公式サイトになっていて、ちょっと専門的な学術コンテンツや市井の人間の面白い視点から作られた個人サイトなんかは「万人受けしない」「需要が見込めない」という理由で基準から外される。どっちが青少年のために有益なんだろうね?
で、こういったドキュモの恣意的な選考基準にもれたサイトは「勝手サイト」と呼ばれて、これからは締め出されることになるわけなんだけど、この「勝手サイト」っていう言い方、なんとかならんのかねー・・・「ドコモ様の決めた規格を使って個人が勝手にサイト作ってやがって」ていうニュアンスがしてしょうがないんだよな。逆だろーが! そもそもインターネットってのは個人(とか非営利団体)が主体になって発展していったんだよ。それを、ネットを使って商売しようとする輩が入ってきて、居座ってしまったのが今の状況なんだ。俺に言わせれば、企業サイトのほうが「勝手に入ってきた」んだよ。だから個人サイトを「勝手サイト」と呼ぶのはインターネットの成り立ちから考えると、まったく当たらないということなのだ。
公式サイトと非公式サイトで課金処理の方法に差をつけるだけだったらまだしも、閲覧そのものが規制されるということになると、俺達個人サイトの運営者としては、たまったもんじゃないよな。それ以上にたまったもんじゃないのが、面白味の無いコンテンツしか見せてもらえなくなる子供たちなのかもしれないが。


Posted

in

by

Tags: