THOUGHTS & URLS: コードシェア便

東京に帰る日の朝。
次第に白んでいく空を布団から見上げながら、あと何年ぐらい実家に帰省できるんだろうと思った。
両親あってこその実家で、両親がそのうちいなくなってしまうともう帰ることもなくなるのかなあ、と、ふとそんなことを考えた。

帰りの飛行機は、関西空港からJALで羽田へ向かう便。ちょっと早めに空港に着いた漏れは、チェックインをすませると、国際線の出発ロビーを散歩してみた。
電車の駅の改札に毛の生えたような国内線のロビーと違って、いろんな航空会社や旅行会社のチェックインカウンターがずらりと並んで壮観。そこに何百人もの海外旅行客の団体や、スポーツの大会にでも出るのであろう高校生、大学生の団体が大量の荷物をカートに入れて並んでいる。
出発の掲示板には、ホノルル、グアム、ソウル、ウランバートルなど海外のいろんな行き先が書かれていた。
自分には縁のない世界なのか、はたまた近いうちにお世話になる都市なのだろうか。
出発時間が迫ってきたので国内線の出発ロビーに戻り、同じように出発掲示板を見ると、JAL、ANAなどの国内航空会社に加えて、「United Airlines 福岡行」や「American Airlines 札幌行」などの海外の航空会社の便もちょこちょこ見られる。
UAやAAって国内線も飛ばしてたんだ~と感動し、今度飛行機で国内出張するときは一度海外の飛行機に乗ってみようと思った漏れは、UAやAAのチェックインカウンターを探したが、国内線の出発ロビーにはJALとANAとJASのチェックインカウンターしかなく、海外の航空会社のチェックインカウンターは見つからなかった。
仕方なくセキュリティチェックをくぐって中に入り、搭乗口の周りを散歩していると、JALの札幌行とAAの札幌行を同時に搭乗受付している搭乗口があった。便名は違うが、出発時刻が同じ。でも搭乗口の先にはJALの機体しか見えず、AAの機体は見当たらない。
「すみません、ここはJALとAAと両方の搭乗受付をしてるみたいなんですが、飛行機が1機しか見当たらないんです。どういうことですか」
思い切って、搭乗口で改札をしていたお姉さんに訊いてみた。
「JALのお客様とAAのお客様が同じ飛行機の中に分かれてお乗りになるのです」
とそのお姉さんは答えた。
「ということは、AAのお客様は海外から関空経由で札幌に行く人たちがJALに飛行機に乗っているということですか」
と訊くと、
「マイレージの関係です」
なんか分かったような分からないような説明だが、搭乗受付が締め切られようとしていてその人も忙しそうだったので、これ以上突っ込んで訊くのをやめた。
まあ、スッチーのメル友にでも詳しく聞いてみるとしよう;

空港の待ち時間で本屋に寄り、藤木美奈子「女子刑務所~女性看守が見た「泣き笑い」全生活~」を買って読む。
女子刑務所の看守として和歌山刑務所に勤務していた若い筆者がそこで目の当たりにする受刑者たちの生態をつづるとともに、筆者自身いろんな私生活のトラブルを抱え、それを克服していった様子を描いたもの。
大平光代「だからあなたも生きぬいて」といい、最近この手の「立ち直りカミングアウト系」の本が流行っているようだ。
どちらも、セリフが関西弁なので漏れにとっては入り込みやすい。

さて機内に入り座席につくと、続々とあとに乗り込んでくる乗客に混じって、CAっぽい美しい風貌をした私服の若い女性たちの集団がいて、非常口に立って出迎えているCAに会釈しながら通路を通り過ぎていく。その会釈の仕方が、CA対乗客という関係ではなく、どこか他で乗務してきて仕事を終えて東京に帰るCAたちが、乗務中の同僚に向けて挨拶するような感じだった。彼女たちは、漏れの座席を通り過ぎ、はるか後ろのほうの座席に向かって歩いていった。
離陸直前、漏れの座席のすぐ後ろの生後間もない赤ちゃんが急にギャーギャー泣き出し、にっちもさっちもいかなくなったとき、ミルクを作って飲ませるまでの間、CAがその赤ちゃんをあやして泣き止ませていた。さすがプロ。あるときはウエートレス、あるときは保安係、あるときは保母さん。CAって、大変ですねえ・・・

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